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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。

 昨年12月以来、久々にオートバイで出かけてきました。
 何か月も眠っていたので、バッテリーはまだ生きていましたが、肝心のエンジンに火が入らず……キュキュボスンキュキュキュキュキュボスンボスン……あんまりセルモーターを回し続けてバッテリーが上がってしまったらおしまいなので、時々アクセルをあおりながら5分ほど格闘。ようやく面倒くさそうにエンジンが始動したので少しアイドリングさせて回転が落ち着いたのを確認し、ようやく出動許可が下りました。誰から誰に。私から私に。
 すでに仙台では満開から花散らしに移行しつつある今日この頃ですが、桜前線も北上……今回行った登米市や涌谷町など県北エリアが満開でした。1シーズンに2度満開の桜を見る! 何とぜいたくなことでしょう! 北東北に住んでいた時分はそもそも開花したかどうかわからないうちに葉桜に移行してしまうこともあったので、これはとても嬉しいです!
 1枚目の写真は、時系列的にはちょっと前後するのですが、登米市から涌谷町に移動している途中の道路で撮影した写真です。1km以上はあろうかという桜並木を横目にビューンと駆け抜ける気持ちよさはオートバイ乗りの特権です。車でも自転車でも同じだけ景色を楽しめると思いますが、いずれにしても乗り物に乗ってこの街道を駆け抜けるのは『アウトラン』的な楽しみです。宮城県内で最も有名なのは大河原町の「一目千本桜」ですが、こちら……登米市南方の一目千本桜もなかなかの絶景なのであります。
 さて、今回の旅のテーマは「逢いたい人に逢いに行く」。SNS上のやり取りだけでは飽き足らず、やはり実際に気持ちを伝えたい! そういう喜びをこの1年あまりの間に何度も何度も味わっているので、今回は自分から飛び込んでいった次第です。勿論写真もたくさん撮ったしSNSにも投稿したのですが、やはり私の帰るべき場所はブログです。この場所で、どこに行って何をしたかというとを可能な限りまとめておきたいと思ったので一生懸命書きます。ちょうど連休2日目で特にどこどこに行かなくちゃという用事もないし夜明けのラヴィットもマスターズの中継でお休みだし。途中で力尽きたらそこまでですが(死ぬわけではなく集中力が切れたという意味です)、まあ、そんなに気負わず気ままに書いていきます。皆様もお時間の許す限りご覧いただければ幸いです。イワテライフ日記さんの記事も一気に更新されていたし、私も頑張りますッ!

 1.風の丘のフーシャンさん

 

 最近読んだ中野京子『異形のものたち―絵画のなかの「怪」を読む―』という本で見たカスパー・フリードリヒの「ブナの森の修道院」(※)をイメージして撮影してしまったので少々寂しげな感じがしますが、とっても楽しい場所です。登米市迫町にある長沼フートピアトヨテツの丘公園です。

 公式ホームページ

 施設の紹介はオフィシャルサイトをご覧いただくとして、こちらのマスコットキャラクターである「ふーしゃん」サンが好きで……去年Twitter(現:X)界隈で「ド直球でフォローを求める投稿」が流行った頃にフォローして、さらに実際に行ってみたという多動性を発揮したのが切っ掛けで……

(2023年7月撮影)

 こんな写真を撮っていただいたんですね。それを公式アカウントの方でも発信してくれて、一躍佐藤非常口の名前が有名になってしまった切っ掛けを作ってくれたのがふーしゃんサンでした。以来イベントの時などにお会いして気持ちを伝えていたのですが、今回は「桜が開花しました!」という一報を聞きつけ、この時期しか見られない「春のフートピア」を体験しつつ久々なのでご挨拶をしたいと思ったわけです。やっぱりXを休止してローカルな出会いをたくさん経験してきた後では、逢いに行く心構えも違っているんですよ。SNSありきじゃなくて、本当に気持ちを込めてお逢いしたい。そういうことなんです。
 

(長沼八景・比良場の暮雪)

 春の長沼は……桜が満開でした。そして地元の老人介護施設の人たちやら家族連れやらカップルやら……平日の真昼間にもかかわらず多くの人でにぎわっていたのですが、そういった人たちがいったんいなくなった後、オカリナを吹いている女性がいて……ちょうどそのオカリナの音色を聞きながら撮影したのがこの写真です。寄ってきた小さな子どもに合わせて楽曲も「さくらさくら」「ふるさと」から「アンパンマン」「となりのトトロ」へ移行。もうね、もう本当に……夢幻の如くなりですよ。じつに! じつに良いと思います!
 容量制限が厳しいので画像はアップロードしませんが、施設に隣接した『津島本宮社』に行ったり、『おかえりモネ』で清原果耶さん演じる永浦百音が着用した衣装などを見たり(って来るたび毎回見て写真も撮ってる気がするんですが)、及川まゆみさんのチョークアートを美術に開かれた心で改めて向き合い10倍感動したり……と、存分に楽しんだ後でふーしゃんサンにお会いしました。売店でも実際に見ましたが、少しずつふーしゃんグッズが増えていて、まるで我がことのように嬉しく感じております。今後も佐藤非常口はふーしゃん推しでいきます! ふーしゃんサン、ありがとうございました!!!

 2.箟岳山のSNS住職



 次に伺ったのは涌谷町の箟岳山箟峯寺(ののだけさんこんぽうじ)。こちらの石川幸秀住職です。私は檀家ではないのですが、SNSでフォローしていただき、良くしてもらっているので、ぜひ一度お目にかかりたい……そしてご挨拶したいなと思って行ってみたのですね。
 これまでも何度かお寺には行っているんですけどね。箟岳山じたいが適度なワインディングで、時速40キロくらいでヒラリヒラリと走るのが気持ちいいこともありますし、こちらの金剛力士像が実にユーモラスで可愛いのです。そういうわけで山門の、御住職がSNSで投稿している写真の再現写真を自分のSNSに投稿したり、勝手に梵鐘を搗いたり(もとより誰でも搗いていいような仕様です!)、やりたい放題していたんですが……今後も同じように伺うことがあるでしょうから、やはり一度ちゃんとご挨拶したいなと思ったところです。それは先述したように、逢いに行く心構えの変化があってのことですが。
 まあ、逢いたいから逢いに行く――シンプルに言えば、そういうことです。
 そんなわけで、本堂でお仕事をされていた御住職に声を掛け、日ごろお世話になっていることのお礼を申し上げた後、ちょうどこの時期境内で開催されていた「かたくりまつり」に関する話も少々させていただき、今後ともよろしくお願いしますと挨拶完了することができました。お忙しい中ご対応いただきありがとうございました!!!

 3.宮城のユグドラシル

 箟峯寺を出た後、なんとなく山を下ってこれからどうしようかと思った時、もうひとつ逢いたい「木」がありました。そしてバッテリー容量が残り10%のスマホをなだめながらマップを検索し、10キロ戻って大崎市田尻にある祇劫寺のコウヤマキを見に行ったのです。
 これは以前、河北新報の「あの木に会いに行く」という記事で読んで衝撃を受けたものです。こちらも過去に1度だけ来たことがあるのですが……新たな心持でしっかりと向き合いエネルギーをもらいたいなと思って行ってきました。まったく非効率的な行程ですが、行きたいところに行き、逢いたい人に逢う。元より思い付きで始まった旅ですから、これでいいんです、これで……。
 祇劫寺のコウヤマキは同じ境内にあるマルミガヤと共に宮城県の指定天然記念物に設定されています。いずれも立派な木です。特にコウヤマキの方は中心の幹から無数の枝が伸び、端の方はもはや重さを支えきれず地面についています。前に行ったのがいつだったかな……それさえよく覚えていないのですが……それなら今回行ってみて、写真と言葉でしっかり記録しようと思って行ってきました。そして写真を撮りました。
 せーの、ドン!



 樹齢何百年とかで注連縄が巻かれどっしりと構えた由緒ある御神木も素晴らしいのですが、これは……由緒もないし樹齢もわからないけど、そんなのどうでもいいじゃない! って言いたくなるようなインパクトです。だからこれは、アレですよ、ユグドラシルなんですよ。アースガルドとかミッドガルドとか、9つの世界を支える世界樹。じつは北欧ではなく宮城にあったんです。いやもちろん日本にはロキとかトールとかオーディンの代わりにイザナギイザナミがありヒノカグツチがありスサノオがあるんですが。でも本当、現実幻想ひっくるめて私が想像できる一番大きな樹って言えばユグドラシルなので、そう言いたくなるくらい荘厳な樹木でした。今回しっかりその名前を覚えました。そしてここに書き記したので、忘れても大丈夫です。

 あとは、去年は全てのイベントが終わった後にやってきた涌谷町の中心「涌谷城址」でさくら祭の会場に行き、満開の桜を堪能。去年の雪辱を晴らし、伊達安芸宗重公が祀られる涌谷神社で「天平まろん」なる萌えキャラに驚愕し、黄金山神社のいつもと変わらぬ雰囲気に心を和ませ……など、登米市・涌谷町を堪能。満足して帰ってきた次第です。
 本当に、最高のタイミングで行くことができました。仙台市内で満開の桜を味わった後、二度目の花見を楽しんで、逢いたい人に逢って、逢いたい木に逢って、更に新しいキャラクターに逢って……まったく楽しい旅行でした……。
 この思い出と経験を糧に、今年度も色々と楽しいことをたくさん体験したいと思います。良いと思います!


※ 同書では『ブナの森の修道院』というタイトルで紹介されており、その名前で絵画を紹介している有名なブログもありますが、どうもこれはブナではなくニレのようです。僧院と修道院は訳者のセンスということでどちらでも良いと思うのですが、ブナとニレはちょっと違うんじゃないのかなあ。今回はあくまで「本で読んだ内容」として書いたのでこう表現しましたが、今後、この絵について触れる時は「楡の木のある僧院」とします。

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