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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。

 (街歩きのテーマ group_inou『eye』)

 昨日は歯医者さんから居酒屋まで、仙台市東部を中心に街歩きしてきました。歯医者さんが昼からで、居酒屋での飲み会が夜だったのでその間の数時間をどうにかしたくて、それほど明確なあてもなく歩き回ったという感じですが、元々街歩きが好きだし、まだまだ仙台のことを知らなすぎる――具体的には「地名を聞いてもそれがどのあたりなのか感覚的にピンと来ない」ので、今回この時間を使って調べてみよう!……と。往年の名番組「たんけんぼくのまち」のチョーさんになった気分で楽しんできました。チョーさんが如く。


 【榴岡公園】
 街を歩けば綺麗な着物にシックな袴をはいた女性の姿がチラホラ見受けられたし、ヨドバシカメラの商談コーナーでは制服姿の子が保護者同伴でスマホの料金に関する説明を受けていたし……新生活に向けてのスタートを切る人が多い弥生の頃ですが、榴岡公園は相変わらずキャッチボールやドッグランで満喫する人類でにぎわっていました。
 そんな中、久々に男性の服装で街歩きをしていた私は同公園の敷地内にある仙台市歴史民俗資料館で開催中の特別展「なつかし仙台5~いつか見た街・人・暮らし~」を見てきました。戦前と戦後、80年代と2020年代で変わる街の風景なども大変興味深かったのですが、ここに来て特に「おおっ!」と思ったのは、進駐軍兵士と仙台市民が並んで写った数葉のスナップショットでした。1947年に撮影されたリン・ジョンソン氏と子どもたちの写真は2023年4月30日の河北新報夕刊『「あの時」を訪ねる』で掲載されていたものを見たことがあるのですが、もう一葉、東一番丁の店を焼かれた森天祐堂の店主・森権五郎氏が焼け跡で進駐軍兵士と一緒に撮った写真……そのアルバムの余白に書き込まれたメッセージが印象的でした。素敵な言葉なので引用させていただきます。
昭和廿年十一月
戦争は済んだ。今は敵も味方も忘れよう、復興だ、再起だ、互いに手を組んで再建せねばならない。
 ……いまだに終わらない戦争を続けているウクライナとロシアの人たちも、こうして再建へと動き出せる日が一刻も早く訪れてほしいと祈らずにはいられません。私に戦争を終わらせることはできませんが、せめて……ね。私にできることをしよう。そう思って先日の美術展では人道支援のための募金をしてきました。私は私にできることをするんです。


【宮城野区五輪】
 いつわじゃなくてごりんです。近くには楽天モバイルパーク(我らが楽天イーグルスの本拠地です)、仙台育英高校などがあります。そんな五輪の某所にひっそりと鎮座する「稲船神社」は元々ここではない場所(原町南目悪水上37番地)に創祀されたものだそうです。時代的には寛文の頃で、稲作開田にともなって原町南部一帯の農業の神として崇敬されていましたが、明治に至り、現在の地に遷祀した……という御由緒があります。丁寧に街歩きをしないと見つけられないような、ひっそりした雰囲気の場所ですが、とても綺麗に維持されているということは、今も住民たちにとって守られているということですよね。私もご挨拶をして、再び榴岡方面に戻りました。


 【連坊】
 五輪から榴岡公園に戻り、さらに宮城野通を飛び越えて新寺通へ。……そして今回は新寺通の先、「連坊小路」に行ってみました。新寺通までは以前歩いておおよその雰囲気をつかんでいたのですが、その先はどんな街があるのか? 時々Googleマップに頼りつつも、基本的には方向感覚だけで歩いて行きました。
 そしてたどり着いたのは創業70年の老舗『大黒家製菓』さんです。こちらも昔、河北新報の人気記事『いぎなり仙台』で読んで、ずっと気にかけていたのですが、どうやら意外と遠くないみたいだぞ! と思い……来てみました。直前にお昼ご飯を食べてしまい、テイクアウトするにも持ち歩くバッグがなかったので今回は見送りしましたが、場所さえつかんでしまえばこっちのものです。今度はおなかをすかせて突撃リポートしようと思います。

 もうね、もう「あむっと」っていう言葉が可愛くて仕方がありません。絶対食べます!

 あと、ある意味これが一番書きたかったことなんですが……いったん大黒屋製菓を通過して地下鉄東西線連坊駅で折り返し、反対方向にず~っと歩いて行くと、見覚えのある景色につながりました。どうやらまだブログで書いていなかったようですが、先だって散策した「五橋むにゃむにゃ通り商店街」の入り口にたどり着いたのです。
 「そうか、こういうことか!」
 今回こうして街歩きをして、ようやく頭の中でバラバラに浮遊していた地名が線でつながり、五橋と連坊小路がつながることで、それまでバラバラだった仙台市内の地名が次々とつながって……一気に土地勘の精度が上がりました。それまでが限りなくゼロに近い状態だったので、地元の人からすれば「なあんだ、そんなこともわからないのか」と失笑されるでしょうが、それでもいいんです。
 「また少し、仙台市民らしくなれたかな」
 もうすぐ戸籍上の仙台市民になって2年。最初は何もかもが新鮮で不安もいっぱいあって、「何しろ私は八甲田山のふもとから来たんだからな」と寺山修司の口ぶりで自分を鼓舞していたこの街に住んで、たくさんの人たちと出会い、私が在りたい私でいられる――だからもっと深くこの街のことを知り、もっと深く好きになりたいのです。
 2024年度は最先端最速最高シャッターガールみたいなアレコレは他の人に任せ、誰も見向きもしないような仙台宮城の情報を発信していこうと思います。

   *
 
  【仙台駅構内】
 そんな感じで巡り巡って仙台駅東口に戻ってきたところ、東西自由通路(愛称『杜の陽だまりガレリア』)で南三陸町の物産展をやっていました。これから飲み会に行くのに南三陸の地酒とか買っていったらややこしいことになりかねないので、特に買い物はせず、その代わり物販ブースは端から端まで眺めてきました。そんな中で出くわしたのが……オクトパス君は知っていますが、この子は初めてみましたね。こないだ白石市に旅行に行った時も、見目麗しいアニメチックな女の子が街のいたるところに貼りだされていましたが……うん、可愛いです。可愛いと思います。南三陸はちょっと遠いですが、何度もオートバイで行ったお気に入りの場所ですからね。今回はスタンプラリーの台紙もいただいたことですし。今年も行きますよ~!

 Salut !

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