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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 これまで映画と言うのは、DVD映画を含めて1年に5本と見なかった犬神。それなのにここ2週間ですでに6本も見てしまいました。しかも、そのどれもが70年代の東映アクション映画。もっと言えばカラテ映画。ものすごい偏りです。

 そのせいなのか、それとも本当に作品それ自体のクオリティがアレなのか。一応志穂美悦子主演映画なのですが、女必殺拳シリーズと比べると……いや、きっと今までと毛色が違うから、また違った感想を持っただけだ。出演者だってなかなか豪華だったし。

 かつてニューヨーク市警への空手師範の座を争った沖縄伝統空手の桧垣(千葉真一)と東京新興空手の二階堂(天津敏)。空手の実力では言うまでもなく千葉ちゃんの方が数段上だったのですが、殺し屋軍団の力を借りて闇討ち、格闘家として再起不能の重傷を負わせます。

 失意のままロサンゼルスへと移住した千葉ちゃん。しかしながら、まだ千葉ちゃんには一人娘の由美(志穂美悦子)がいました。鬼の特訓を娘に課す千葉ちゃん。階段をうさぎ跳びで上らせたり、雪の降るビルの屋上でビシビシッと組み手をしたり。

 一応、何とかそれについていく悦ちゃんですが、秘密の日記の中では『空手がにくい! 空手なんて大っきらい!』と正直な気持ちを吐露しています。とあるアクシデントでそれを垣間見た千葉ちゃんも激しくショックを受けてしまいますが、それでもぐっとこらえてさらなる修行の日々。

 やがて本気になった志穂美悦ちゃんの必殺キックをまともに受けた千葉ちゃんは、東京都葛飾区にいる祖父のところに行けと言い残し絶命します。ちなみにこの祖父はお寺の住職で、よく出入りをしている男はあの佐藤蛾次郎です。ただしこっちの世界での蛾次郎は下男ではなくテキヤです。兄貴分の人は今、どのあたりを旅しているんでしょうね。


 ニューヨークでの空手師範を務めた実績もあってか、いまや天津敏の空手団体はかなりの名声を(表向きには)得ていました。政治家のセンセイのところにも行き、空手の世界大会を開くので協力してほしい、と持ちかけています。人気が出れば入門料やら段位認定料やらで収入もアップするし、票田にもなるし、お互いメリットがあるでしょう? と。

 ただしそのためには、もちろん自分のところの選手が優勝しなければいけません。一応自分のところにも四天王と呼ばれる猛者がいるし、最近入ったばかりながら結構な実力者である倉田保昭もいる。それでも念には念を入れて、事前のプロフィール上「これは強いな」と思った選手には暗殺者を送り込みます。千葉ちゃんを再起不能にしたのと同じ殺し屋軍団です。

 この時に闇討ちされた選手の中には、千葉弟(千葉治郎さん)もいました。なかなか善戦するのですが、しかしながら1対3ではいかんともしがたく、無念の憤死です。やはりどうしてもこういった役柄なのか。


 こうして有力選手を次々と闇に葬り、最後に残った悦ちゃんのところにも暗殺者を送り込みますが、ここで(いつものように)倉田保昭がベビーターンします。実は倉田保昭の父親が元ニューヨーク市警の警部で、今風に言えば「千葉ちゃん推し」だったために天津敏の放った殺し屋に暗殺されていたのでした。そしてその復讐のために10年間空手を修行し、東京にやってきた、というのでした。

 最終的には『けんか空手 極真拳』の時と同じように見通しの悪い草原に悪の軍団を呼び出し、こっそり隠れながら急襲。実際的なカタキである殺し屋軍団も含めて天津敏に怒りの一撃を叩き込みます(この時、天津敏が死んでいるような気がします)。


 と、まあいつもどおりの内容でした。違うのは直接的な復讐の物語であることと、悦ちゃんが日本人になったと言うこと。そして石橋雅史さんが白髪で盲目で悪魔的な格好の殺し屋役で出ていることに気づいたのが、本編をすべて見終わっておまけで収録されていた予告編を見た時だった、ということでした。

 『華麗なる追跡』の話の時、採石場で倒れた後に爆発したシーンについて「石橋雅史さんはショッカーの怪人だったのか」と言いましたが、本当に怪人になってしまったようです。怪奇・凶悪殺拳鬼とか、どうせならそういうキャッチコピーをまた字幕で流せばよかったのに。

 さて、あとは『女必殺五段拳』を残すばかり。……なんか、シリーズの中では評判が一番あれなので、あまり期待はしていませんが。

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 かつてニューヨーク市警への空手師範の座を争った沖縄伝統空手の桧垣(千葉真一)と東京新興空手の二階堂(天津敏)。空手の実力では言うまでもなく千葉ちゃんの方が数段上だったのですが、殺し屋軍団の力を借りて闇討ち、格闘家として再起不能の重傷を負わせます。

 失意のままロサンゼルスへと移住した千葉ちゃん。しかしながら、まだ千葉ちゃんには一人娘の由美(志穂美悦子)がいました。鬼の特訓を娘に課す千葉ちゃん。階段をうさぎ跳びで上らせたり、雪の降るビルの屋上でビシビシッと組み手をしたり。

 一応、何とかそれについていく悦ちゃんですが、秘密の日記の中では『空手がにくい! 空手なんて大っきらい!』と正直な気持ちを吐露しています。とあるアクシデントでそれを垣間見た千葉ちゃんも激しくショックを受けてしまいますが、それでもぐっとこらえてさらなる修行の日々。

 やがて本気になった志穂美悦ちゃんの必殺キックをまともに受けた千葉ちゃんは、東京都葛飾区にいる祖父のところに行けと言い残し絶命します。ちなみにこの祖父はお寺の住職で、よく出入りをしている男はあの佐藤蛾次郎です。ただしこっちの世界での蛾次郎は下男ではなくテキヤです。兄貴分の人は今、どのあたりを旅しているんでしょうね。


 ニューヨークでの空手師範を務めた実績もあってか、いまや天津敏の空手団体はかなりの名声を(表向きには)得ていました。政治家のセンセイのところにも行き、空手の世界大会を開くので協力してほしい、と持ちかけています。人気が出れば入門料やら段位認定料やらで収入もアップするし、票田にもなるし、お互いメリットがあるでしょう? と。

 ただしそのためには、もちろん自分のところの選手が優勝しなければいけません。一応自分のところにも四天王と呼ばれる猛者がいるし、最近入ったばかりながら結構な実力者である倉田保昭もいる。それでも念には念を入れて、事前のプロフィール上「これは強いな」と思った選手には暗殺者を送り込みます。千葉ちゃんを再起不能にしたのと同じ殺し屋軍団です。

 この時に闇討ちされた選手の中には、千葉弟(千葉治郎さん)もいました。なかなか善戦するのですが、しかしながら1対3ではいかんともしがたく、無念の憤死です。やはりどうしてもこういった役柄なのか。


 こうして有力選手を次々と闇に葬り、最後に残った悦ちゃんのところにも暗殺者を送り込みますが、ここで(いつものように)倉田保昭がベビーターンします。実は倉田保昭の父親が元ニューヨーク市警の警部で、今風に言えば「千葉ちゃん推し」だったために天津敏の放った殺し屋に暗殺されていたのでした。そしてその復讐のために10年間空手を修行し、東京にやってきた、というのでした。

 最終的には『けんか空手 極真拳』の時と同じように見通しの悪い草原に悪の軍団を呼び出し、こっそり隠れながら急襲。実際的なカタキである殺し屋軍団も含めて天津敏に怒りの一撃を叩き込みます(この時、天津敏が死んでいるような気がします)。


 と、まあいつもどおりの内容でした。違うのは直接的な復讐の物語であることと、悦ちゃんが日本人になったと言うこと。そして石橋雅史さんが白髪で盲目で悪魔的な格好の殺し屋役で出ていることに気づいたのが、本編をすべて見終わっておまけで収録されていた予告編を見た時だった、ということでした。

 『華麗なる追跡』の話の時、採石場で倒れた後に爆発したシーンについて「石橋雅史さんはショッカーの怪人だったのか」と言いましたが、本当に怪人になってしまったようです。怪奇・凶悪殺拳鬼とか、どうせならそういうキャッチコピーをまた字幕で流せばよかったのに。

 さて、あとは『女必殺五段拳』を残すばかり。……なんか、シリーズの中では評判が一番あれなので、あまり期待はしていませんが。

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