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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。

 昨日は歯医者さんに行って、その帰りに花見めいたことをしてきました。
 仙台の桜の名所である「榴岡公園」と「大町西公園」は平日の真昼間にもかかわらず大勢の人たちでにぎわっていました。開花状況としては満開~散り始めと言ったところであり、昨晩から強めの雨がず~っと降っているので、きっとこれにより思い切り花も散ってしまうことでしょう。咲き誇る花は散るからこそに美しいなんて歌が昔ありましたが、私はギリギリ間に合ったのかな。
 ただ、そのような喧噪のなかで酒を飲む気にはなれないし、そもそも花を見てそんなに騒ぎ立てる気持ちも起らず、一応写真を撮ってみたもののあんまりパッとせず……これはどうしたものかと少々悩んだ挙句、こんなことを思いつきました。
 「桜の名所で写真を撮るのはみんなやっているんだから、私は私の花見写真を撮ろう」
 そう言って早々に榴岡公園を退散。隣の榴岡天満宮を皮切りに市街西部にある櫻岡大神宮を目指しつつ道中で見かけた神社仏閣その他何でもいいからキレイっぽい場所で写真を撮りながら歩いて行こう! ということにしたのでした。
 一応SNSでも公開したんですが、その時につけたハッシュタグがタイトルにもある #仙台花見2024というやつです。X(旧Twitter)で検索していただければわかると思いますが、こんなハッシュタグをつけて投稿しているのは私しかいません。どちらかというとラヴィットの視聴者プレゼントで付けるキーワードみたいな感じです。反響はきわめて薄かったです。
 それでよかった、と思います。このブログでも何度も言っているようにSNSはつながりたい人とつながるためのツールであって10万いいねを目指してアレコレ腐心するような価値はありません。反響があるとかないとかじゃなくて、私はSNSをアリバイとして、自分の感性を世間に発信した。そのこと自体が何よりも緊要なのです。
 1枚目の写真は新寺地区にある正楽寺の境内で撮影したものです。あんまりフォトジェニックではありませんが、「写真展とかでありそうな写真」を目指して撮影したものです。割とよくまとまっている気がします。私はこの写真が好きです。
 次に、わずかながらSNSで反響があったものを転載します。
 


 榴岡にある真宗大谷派「徳泉寺」の境内です。2種類の桜の花が境内を彩っていました。写真を撮っている人も少しいましたが、椅子に腰かけて静かにたたずむ女性の姿もありました。桜の名所というほど世俗にまみれていない空間です。枝垂桜の方は散り始めで、風が吹くと花びらが境内いっぱいに舞い、とても幻想的な風景でした。今こうして思い出を丁寧に振り返ってみると、フォトジェニックな写真を撮ることよりも、そういう体験をすることができたことが私にとっては大きな収穫だったかなあと確信しています。



 こちらは同じく榴岡にある「孝勝寺」の五重塔と釈迦堂です。最近は縦型のアングルで写真を撮ることは極力避けていたのですが、高さのある建物だから仕方がありません。もう一枚の釈迦堂は仙台市指定文化財にもなっている由緒ある建物です。元禄8年(1695)仙台藩四代藩主伊達綱村が生母・三沢初子の冥福を祈るために建てたもので、昨年全面解体&修復工事が完了し元禄時代のカラーリングで復活しました。特別に桜の名所というわけではありませんが、せっかく綺麗な花が咲いていたので一緒に撮ってみた次第です。
 もう一方の五重塔なんですが、ここで思ったのは、よく観光地の土産物屋にある掛け軸みたいな……特に外国人向けの、桜と五重塔と芸者がいっぺんに描かれているようなのを撮ってみようと思って撮りました。そのうえで五重塔の高さを出すためできるだけローアングルでカメラを構え、なおかつ花の綺麗さもちゃんと引き出す……その辺のさじ加減に頭を悩ませながら「まあ、こんなものかな」と納得した結果がコレです。まあまあ自分の気持ちは反映できたかな、という気がします。



 花見というか場所当てクイズみたいな写真ですが、これは一番町にある『仙台トラストタワー』という超高層ビルです。仙台で一番高いビルは他にありますが、仙台城址から定点観測写真を撮る時に目印にしているくらい立派なビルです。ウェスティンホテルとかが入っています。
 正直こんなの花見の名所でも何でもないと思うのですが、櫻岡大神宮まで移動する途中で「桜があり、なおかつ仙台ならではの写真が撮れる場所」という条件を満たしてしまったので仕方がありません。先ほどの五重塔で試した「高さを引き出すための写真」の練習を兼ねて撮影してみました。近くにいた人から「その力がいつか役に立つでしょう」と言ってくれれば嬉しかったのですが、そういうこともなかったのでサッサと次の場所へ移動します。



 そしてやってきた櫻岡大神宮……広く言えば大町西公園のエリアにあるのですが、その中にある『愛姫櫻(めごひめざくら)』です。ルーツは日本三大桜の一つで天然記念物にも指定されている福島県三春町 の「滝桜」で、平成18年12月18日に当地に移植された際、三春から仙台藩祖伊達政宗 公に嫁いだ正室愛姫 (めごひめ)にあやかり、このような名前がつけられました。私も愛姫様大好きなので(過去記事)こうして綺麗な花を咲かせているところが見られて、とっても幸せでした。もう喧噪にまみれた西公園の桜とか見る気がしないというか、いや見て楽しいとか綺麗だとは思うのですが、そういうエリアに近づく気もしなかったので、予定通り櫻岡大神宮に参拝して御朱印を拝受して帰りました。まもなく雨が降りそうな空模様だったし。



 神社仏閣と回ってきたのでキリスト教会と桜の写真も撮りました。うちの近所なんですけどね。これもテーマである「桜があり、なおかつ仙台ならではの写真が撮れる場所」という条件を満たしているのでオーケーです。

   *

 記事の締めくくりに、ここまで書いてきて改めて思ったことをまとめます。
 正直、もっとフォトジェニックな写真を撮る方はごまんといるでしょう。上等なカメラとかSNS受けする技術と感性を身につけた人なら1枚の写真で10万いいねを獲得することも朝飯前でしょう。私の写真がどうであったかといえば、SNS界隈では、まあそんなものかなという程度の内容です。



 ただ、今回撮影した写真はしっかり自分の気持ちを込めて……きちんとした意志を反映させた写真であるという自負があります。かつて私が「足跡」展でそう感じたように、必ず私の撮影した写真によさはあるはずだし、好いてくれる人もいると思います。何となくいいなと思って撮影した写真ではないから、消費されることなく自分の経験として次につながる写真が撮れたと思います。それに、とにかく私の写真にいいねをつけてくれた人がいたし。……本当に嬉しいです。
 写真も街歩きもSNSも。私の好きなことを続けながら日々を生きていきたいと思います。Salut !

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