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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。


 というわけで、『西遊記』を読みました。

 正確には、平岩弓枝先生が以前に毎日新聞で連載していた版の『西遊記』を読みました。

 何せ媒体(アニメ、マンガ、ドラマ)によってものすごいアレンジを施される物語だけに、これをもって『西遊記』のすべてを知った、というつもりは毛頭ありませんが、それでも基礎はクリアした、といってもいいのではないでしょうか。


 唐の太宗皇帝から、天竺に行ってありがたいお経を取ってくるよう言われた三蔵法師が、道々で3人の弟子と出会い、様々な困難を乗り越え成長しつつ旅を続ける。そういう話です。

 さしあたってこれは平岩西遊記の感想となりますが、なんとも心温まる場面がたくさんあります。基本的に悟空は(最初は)「ぶっ殺してやる」が口癖の荒くれ者で、そのために何回かホーム(花果山)に帰ってしまう場面がありますが、それでも三蔵法師も、あと神仙の世界に住む人たちも、悟空を優しくなだめます。お経を唱えると頭をギリギリとしめつける「きんこ」もあるにはありますが、それをもって無理やり従えるという場面はほとんどありません。

 ……いや、もっと言えば、「これはこういうものだよ」というのを教えるためにやった時以外には、記憶にありません。三蔵法師自身も、できるだけこれは使いたくないという気持ちのようです。何より中盤以降は、悟空自身が三蔵法師のことを心配し、自発的に動きまくるので、必要ないんですよね。

 また、最初はプライドが高くていけ好かないキャラだった猪八戒もだんだんと融通が利くようになりました。沙悟浄は……天界でも、追放されて人界に下りてきた後も、色々と地道にがんばってきた苦労人なのでね。最初からそれほど悪いキャラではなかったので、特に『変わった』という印象はないんですけどね。

 そんなわけで、折々に差し込まれる挿絵も手伝い、たっぷり楽しめました。平岩弓枝という名前は「なんとなく、聞いたことがある」というレベルでしたが、これで『読んだことがある』というレベルに進化しました。さて平岩先生といえば『御宿かわせみ』というのが代表作らしいのですが、これも機会があれば読んでみたいと思います。


 ちなみに、今年の2月から読んだ本のタイトルをテキストファイルに保存しているのですが、この西遊記の下巻で98冊目となりました。図書館で一緒に借りてきた本はあと3冊。ということは、いよいよ『100冊』の大台に乗せる時が来たということですね。……まあ、その中には『魔女の宅急便』などの児童文学が含まれているのですが……。

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