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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 (注:作品の内容について、結構触れています)

 マヤ歴が新しいサイクルに入ろうとする日、『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』を見ました。シリーズ中でも特に人気の高いヒロイン・リリーが初めて寅さんと出会う話ですね。

 前回見たのが『柴又慕情』だから、直接の続編である『寅次郎恋やつれ』を見ればいいような気もするのですが、あえて『寅次郎忘れな草』をチョイスしたのは、ぜひ見てみたいシーンがあったから。

 それは寅さんが上野駅の構内でラーメンを食べている時のこと。かばんを持ってきてくれたさくらに対して「これで坊主に飴玉でも……」とお金を渡そうとした時、「切符買ったから、お金なくなっちまった」とさびしげに発言したんですが、そのあとのさくらの行動がまた泣かせるんですよね。いきなり寅さんの財布を取ったかと思うと、そこに自分のお金を入れてあげるんです。

 (泣くのをこらえながら)「お金もう少し持ってくればよかったね」

 やっぱり、こういうところですよ。寅さんが困っている時にタイミングよくスッと手を差し伸べるところ。切ないシーンですが、本当に心が温まりました。……誰ですか「計算できない」とか「ダメ人間」だとか言っているのは!


 そういうわけで、リリーにはあまり期待していなかったのですが……ところがどっこい。同じ旅人(ドサ回りの歌手)だから通じ合うものがあるのか、ものすごく生き生きとしたキャラクタに目が覚めるような思いでした。私もまた、リリーのキャラクタに惹かれていたのです。

 まあ、それはもちろん私がリリーの影の部分と言うか、時折見せる切ないほどの孤独感、そういったものを見ているからなんですけどね。私はカタギでリリーは流れ者。どんなに惹かれても恋しても、かなわぬ恋だとは思うのですが、それでもリリーの孤独を何とか癒してあげたい。……というか、寅さんが癒してあげてほしい。そう思いながら見ていました。

 今回の物語はいったん完結しましたが、しかしこの後まだまだリリーが出てくる話があるようですし。こりゃ~まだまだ見なきゃいけない作品があるな! と思った私なのでした。

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