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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
連休初日、久々にオートバイを出して七ヶ浜町に行ってきました。

仙台から車で30分くらいで到着します。砂浜と松島四大観のひとつ「偉観」とそれから……。

素敵な場所なんです。



代ヶ崎浜から火力発電所方面に走り、そうしているとお昼時になったので、『菜菜Cafe*キリカブ』でご飯を頂くことにしました。菜菜プレート(800円)です。



今風に言えばマクロビオティック? な料理って言うんでしょうか。よくわかりませんが、とにかく地産地消、ご主人が採った野菜をこのように少しずつ違った味付けで楽しめる(それでいて、結構おなかいっぱいになる)いぎなりう~まい! そしてやさし~い! 食事でした。

お店の雰囲気も、おそらくご主人が自ら切り出して来たであろう木の椅子など、自然感爆発で心地よいです。ちょうど私がお伺いした時はご主人がテラスでこのように手作りのコースターを作っているところでした。




で、食事がおいしかったのはもちろんなんですが、それと同じくらい楽しかったのがご主人のトークでした。マイク眞木さんのように銀髪を後ろに流した、今年70歳になろうかという方なんですが、二輪四輪問わず大の乗り物好きだそうで……。

 「若いころ、誘われていったモトクロスの大会でいきなり優勝しちゃった」
 「そのあと事故で大けがをして、『車買ってやるからやめてくれ』と家族に懇願され『それなら』ということでモトクロスはやめた」
 「スターレットのエンジンを乗せ換えてピストン交換、ヘッド面研など極限メカチューンした(最終的に170psくらい出たらしい⇒ノーマルの2倍以上!)」 
 「その車で当時出始めのサバンナRX-7を置いてけぼりにした」
 「52歳までサーキットで鳴らしていた」
 「サーキットに行った時に『ドリキン』の異名を持つアノ人に会って同乗体験させてもらった」

……簡単に書き出しただけでも、ざっとこんな感じです。

そんなことを世間話の要領でスラスラと話してくれるのですから、「板垣恵介の激闘達人烈伝」のような感じでした。今こうして自然に親しみ優しい空間を作っているご主人は、達人とか仙人とかそういう領域の人なのかなって思いました。

でも、そういう話の中でふっと出てきたんですよね。こうも好きなことをやり続け、また奥様にもやらせてもらっている理由というのを。

それはご主人がまだ30歳そこそこの頃の話なんですが……当時、友人が不治の病で余命いくばくもないころ、病室に呼ばれて言われたそうなんですね。

「おれはやりたいことがいっぱいあったけど、結局、何もできなかった」
「お前はやりたいことをやれ。それも、年を取ってからでもできることじゃない。若いうちにしかやれないことをやれ」

そして翌日、その友人はこと切れになりました……とのことです。

そこで奥様にも「おれはこれから、やりたいことをやって生きるから」と宣言し、それを受け入れてもらって、本当に現在進行形でやりたいことをやっている……ということなのでしょうね。今はこうして自分の店を構え、カフェに民泊にと悠々自適な感じです。年齢的には70歳なんですが、それこそマイク眞木さんみたいな「格好いい歳の取り方」をしているなあ、という感じでした。

私も最初に就職した会社を辞めた時、そう宣言して未経験の業種に飛び込み、随分とひどい目に遭ったのですが……でも、何とか生きています。

やりたいと思っても、できないことは、あります。
不自由さ、生きづらさを感じることはあります。
でも、やってみたらできたことも、あります。
「やりたいことをやって生きる」
私はギリギリ、間に合ったと思います。



ご主人が乗っていたような高性能なやつではないし、1台ウン千万みたいな高級車でもありません(先日「8台で1億8千万」と称する外車二輪車三輪車の連隊が来たそうです)。でも、私はこれと一緒に走ることが「やりたいこと」なので。私もやはり、生きる方に動いていきたいと思います。

そして、私の大好きな人がしにたいと言ったら、全力で引き止めます。落ち込んだり心がつらかったら、全力でサポートしたいです。気持ちが熱すぎて不器用で上手に伝えられなくて今はこんな感じで全然伝わらない場所から発信していますが。いつかちゃんと伝えられるように、今からこうして発信しておきます。

大好きです。





最後に、もうひとつ。

ご主人はその外車のことを「ベンベ」と言っていました。少し前にテレビでBMWのことを「ベンベ」という人がいる、と見ていたので、頭の中ですぐにBMWと変換できたのですが、それが本来なんだろうなと思いました。

 そりゃあまあ、「ビーエムダブリュー」って英語読みすればいいと思いますよ(CMでもそう言ってるし)。一般的にはそう言わないと通じないでしょうし。でもそれをドイツ語風の発音で、それも話し言葉としても流暢で短く言うと「ベンベ」なんだろうな、と。変に「びーえむ」とかって略するよりもずっと格好いいです。私が言っても様にならないですけど、達人とか仙人とかが言うと渋いなあ、格好いいなあと思った小僧っ子の私でした。

若くあろう若くあろうと悪あがきしているのではなく、「気が付いたら70歳になってましたが何か?」という雰囲気のご主人ですから、たぶん100歳になっても変わらないような気がします。私も色々考える切っ掛けをもらえて楽しかったです。

ごちそうさまでした!

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