忍者ブログ
大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
中国を移動するときは、とにかく乗り物が欠かせません。何せ国土が広いですからね。

電車、バス、タクシー。色々と乗りましたが、ここではタクシーに乗っている時、その車窓から見た中国の交通事情について書きたいと思います。


中国でタクシーというと、まあ日本でもおなじみ会社経営のタクシーがあります。初乗り9元、その後1公里ごとに…という感じです。といってもそれは窓ガラスに書いているのを見て「そういうもんなのかな」と思っただけですが。

一方で、中国独特のタクシーシステムがあります。それは、日本ではある意味「白タク」とでもいうような、不思議なシステムによって成立する個人タクシーです。これはあとから日本に帰ってきて色々と調べた情報も併せての話なのですが…。


中国において車による移動を伴う際、ウチの嫁さんはスマホで何かを問い合わせしていました。最初に画面を見ながら操作をし、そのあと誰かと話をし、しばらくして…

「ほら、行くよ」

ろくすっぽ中国語を解さない私にわかるよう日本語と英語をチャンポンにしながら話しかけ、手を引かれていくと、そこにあるのはどう見ても一般車。「?」と立ち止まる私に後部座席のドアを開け「ドウゾ」という嫁さん。「???」そのまま車で連れ去られ、気が付いたら人気のない郊外。そこで鈍器のようなものを手にした男たちに囲まれジ・エンド…ということは無論なく、再び8歳年下の嫁さんに身振り手振りで「ホラさっさと降りて降りて」と促される34歳(来月で35歳)の日本人男性…。

これ、要するに登録制の個人タクシーシステム、らしいんですね。最初に客が行きたい場所と支払える金額を打ち込み、その条件に合致するドライバーがいたら契約開始。あとはクレジットカードで支払いするので現金のやり取りはナシ(=安全)というわけで、随分と先進的なシステムだなと思いました。

個人タクシーというか、要するに「自家用車でアルバイト」みたいな感覚なんでしょうか。おかげで様々な車に乗ることができました。アウディやフォルクスワーゲンといった欧車もあれば日産などの日本車あり、ヒュンダイやチーア(起亜)といった韓国車あり…あ、今チーアはヒュンダイの傘下組織なんですね(たった今Wikipediaで知りました)。

いや、面白いシステムだなと思います。車好きの私としてはとても楽しかったです。嫁さんには言えませんでしたが、「もうしばらく、乗っていたいな」と思ったり思わなかったり。


もっとも、中国における運転マナーというのは、日本人からしてみれば最悪です。

中華思想の国だからなのかな。「すべての道はオレの道」という基本理念で運転しているのかな? と思いました。あるいは、日本とは交通法規が違うのか? と。

まず追い越し割り込みは日常茶飯事。けっこーな交通量の道でもガンガン飛ばします。そして前方の車のために自分の理想的な速度に対して5キロ以上マイナスになると、容赦なくクラクションを鳴らします。中国において車のクラクションは「オラどけバカ」という意味のようです。

また中国では交差点を右折する際、信号の色は関係ありません。赤信号だろうと全速で右折。ここで私は「あれ? 中国では、右折するときは赤信号でもいいのか?」と思いました。これは一般車でも一般的なタクシーでも一緒です。

要するに、「クレイジータクシー」とか「スリルドライブ」の世界です。横断者にもクラクション。邪魔な車にもクラクション。とにかく目的地まで全速前進。何人(なんぴと)たりとも俺の前は走らせねぇ。運転者の大半がそういう思想のもとで走っている交通戦争の世界。それが中国です。

でも、不思議と交通事故(を起こしている現場に出くわすこと)が少なかったのは、そういう状況で無事に切り抜けるノウハウをみんなが一般常識として兼ね備えているからなんでしょうね。日本人がいきなりハンドルを握ったら、あるいは中国人が日本でハンドルを握ったら、おそらく生きては帰れないでしょうが、それが当たり前の世界で生きていれば別にどうということはない。すなわち「お国柄」。

だから私はこう言います。「日本人からしてみれば最悪」だけど、中国ではそれが普通なんだって。それでバランスが取れているのなら、外国人がとやかく言うことじゃないのかなって。


さて、そんなところで今日は筆をおきます。次回は今回語り切れなかった「電動バイク」について。金田の超伝導バイクが実用化されるのは、案外中国の方が先だったりするかもしれません(?)。

拍手[0回]

PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック