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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 皆様、『岩波新書』の本を、一冊でも読んだことありますか?……私は、つい2日前まで、まったくありませんでした。

 そして、弟者が読書感想文用の課題図書として学校から指導されることがなければ、恐らくこれからも決して手にとることはおろか、書店のコーナーの前に立ち止まることさえなく、生涯を終えていたかもしれません。

 とにかく(推理小説以外は)本を読むことが大嫌いな弟者であることと、40冊ある課題図書リストの中で、実際に書店に並んでいるのがほんの2~3冊であったこと、何よりも『弟者がテキトーな読み方をした後、私も読めそうなの』をと思い、選択したのは下記の一冊でした。

 


 とりあえず4分の3ほど読みましたが、なるほど、これは面白い本です。

 たとえば、色について説明する時、私たちは「青紫」とか「黄緑」とかではなく「赤」「青」「黄」などの『基礎色』を11個も持っているのですが、世界レベルで考えると、私たちが青とか緑とかっていう色をひとつの言葉で表してしまう……どころか、極端な話「明るい色」と「暗い色」くらいの区別しか持っていない言葉もあるそうなのです。

 じゃあ、そういった人たちは色の区別がつかないのかというと……決してそういうわけではないのですね。

 と、まあそういった内容なのですが、2時間も読んでいると15分ほど休憩を取らなければなりません。要するに眠ってしまうのです(笑)。

 元プロレスラーで現在は国会議員をされている馳浩さんが現役時代に書いた『君はまだプロレスを知らない』で、バスの移動時などは30分くらいかけて新聞を読むと気持ちよく眠れる、と書いていましたが、それに近いのかもしれません。まあ、そうなったら素直に休憩して、少しでも理解を深められるよう読みすすめています。

    *

 と、こんな感じで超硬派教養図書といった位置付けの『岩波新書』ですが、昨日久々に渋民イオンモールの中にある宮脇書店に行ったところ、そのコーナーがどこにもないのですね。

 今まで見向きもしなかったくせに、こんなことを言うのも何なんですが、「岩波を置いていない書店もあるのか!」と驚いてしまいました。

 まあ、私のようにほとんどの人に見向きもされない(ような気がする)本を置くくらいなら、よく売れるであろうビジネス書やライトノベルを一冊でも多く並べた方がマーケティングの観点から見ると正しい気はします。書店だって商売ですからね。

 でも、そうだとしても、やっぱり岩波コーナーがある本屋とない本屋では「風格」が変わって来ます。あるいはバランスというか……。

 天秤で言えば、支柱みたいなもんだと思うんですよね。片手にコミックやライトノベル、片手に文学書。その両方を支えるのが、思想にとらわれず知識を与えてくれる岩波新書。そんな感じがします。

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