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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 沈黙シリーズ最新作「沈黙の報復」をようやく見ました。

 予想通り、これっぱかしもハラハラドキドキしないセガールアクション映画でした。


 確かに一度、銃で撃たれて意識を失いますが、強烈過ぎる精神力で手当てをする看護師に襲い掛かるほど。それ以前もそれ以後も圧倒的過ぎる強さで次々と相手を惨殺していく、いつものセガール映画でした。

 むしろハラハラドキドキするのはセガールにアパートを貸してしまったために悪党の軍団に襲撃を受け、ドサクサで共闘するハメになってしまった女性が死なないかどうか、そしてその女性のいとこで先述した、セガールの治療を担当した看護師が死なないかどうかということでした(ちなみにラブシーンはコンマ1秒もありません)。

 さらに私の心配はセガールに情報を提供させられてしまったために組織の内外から疑われる情報屋、さらにその情報屋の兄貴で、一度はセガールを殺そうとしたものの(当然ながら)失敗し、組織のボスに殺されそうになる構成員に移り、最終的には「どの悪人がどのタイミングで、どのように惨殺されるのか」にハラハラドキドキしてしまいました。


 今回は「息子を殺されて、その報復のためにロスに乗り込む」というストーリィなので、主に周到に準備した銃器で敵を惨殺しますが、誰にも教わらず、誰にも教えられない唯一無二の必殺拳法「セガール拳」も無論出てきます。一瞬のうちに拳足を叩き込まれ、相手はよくて重傷、悪ければ首をメキキッと折られて即死します。

 このところ見ているいくつかの映画と比べると、あんまり見終わった後の感動はなかったのですが、それはやはりどこかでセガールを「セイギノヒーロー」として見てしまっていた私の不手際といえましょう。「息子を殺した組織より俺の方がワル」と言い切るセガール親父には、動機はあっても正義はないのです。

 ストーリィも何もなく、ただひたすらセガール親父が復讐のために動き回り、とばっちりを受けた周りのギャングたちが次々に重傷を負う、ある意味シュールレアリスムの領域に入っている「沈黙の報復」。こうやって文章を書けるだけでも、見た価値はあるのかな? と思います。

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