『男はつらいよ』を面白いと思うようになったのは、たぶん、ここ2~3年くらいのことだと思います。
たまにIBC岩手放送で土曜日の午後とかに流れるのを、たまたま会社の休憩室で見たのが、きっかけだったように思います。
その時は時間の都合で最後まで見ることはできなかったものの、その20分そこそこの中でも十分に楽しめました。そして今回のマドンナ・歌子(吉永小百合)の如く、「また寅さんに会いたい」と思いレンタルDVDを見た次第です。
ストーリィは、まあ、いつも通りです。『とらや』に帰ってきて、ケンカして「それを言っちゃあおしまいだよ」と言って飛び出して、マドンナと出会って、ちょっといいムードになりかけたかなと思ったら結局また失恋して旅に出る。以上です。
たぶん、『男はつらいよ』が好きな人ってのは、このマンネリが好きなんだろうな、と思うんです。私もそうです。
もちろん、見ている時は寅さんが今度こそマドンナとの恋を成就させて欲しい! と思いながら見ています。中盤、ちょっといいムードになって、寅さんがドキワクする姿は、見ているこっちも楽しい気持ちになってしまいます(さくらとかおいちゃんとかは「またか」と少々あきれ気味ですが)。
ただ、どんなにヒロインから慕われても、たいていの場合(たまに、本当に寅さんのことを好きになっちゃうマドンナがいるらしいのです!)「いい人」で終わってしまうのが寅さんの悲しいところ。そんじょそこらの恋愛ドラマなら、女の子が男に「好きよ」と言う場面で、大失恋。笑顔で「寅さんのおかげで、決心がついたわ」「寅さん、ありがとう」と言うマドンナに、帽子を目深にかぶってうつむく寅さんの姿には、なんか本当に涙が出そうになりました。
今回も、そもそも歌子には心に決めた男性がいたのです。でも、同居の父親のことを心配してなかなか家を出る決心がつかなかったのです。そこで寅さんと出会い、色々と楽しい時間を過ごしたり、さくら夫妻と深い話をするなどして、その男性と添い遂げる決心がついたのです。
「とってもいい人なの。だからきっと、寅さんも気に入ってくれると思うわ!」
とっても残酷な言葉です。初めから歌子は、寅さんのことを恋愛対象と捉えていなかったのです。それなのに、寅さんの方が勝手に舞い上がって、ドキドキワクワクソワソワモジモジ。ファンの間で『寅のアリア』と呼ばれるひとり芝居を演じていたに過ぎないのです。
でも、それもいいじゃないか、と思うのです。エピローグに出てきた歌子はとても幸せそうですから。ある意味これもハッピーエンドですよ。
私も、こういう男になりたいと思うのです。なかなか本当の気持ちをストレートに打ち明けられない照れ屋気質。マドンナと二人きりになると何もできない純情さ。たぶん100回見ても、同じようにドキワクして最後にちょっと泣いてしまうんだろうな、と思います。それが48本あるから、え~と……。
そんなわけで、やはり『男はつらいよ』は面白い、と思ったのでした。
*
そういえば、ドラえもんでも同じような話しがありましたっけ。
たまたま見かけた雌猫に恋をして、秘密道具を使って結構いいムードになるものの、実はその雌猫には好きな雄猫がいて……「うぬっライバルめ、どうするか見ていろ!」と例のアレを取り出すところまで行ったものの(この姿を雌猫は見ていない)、最終的にはその雌猫の幸せを願い、イチの国に二人を送り届ける……。そういう話です。
「いいんだ、あの子が幸せになるなら」
何しにいったんだよ、とあきれるのび太に対して、そう答えたドラさん。そのよさが、今になってようやくわかったのでした。
たまにIBC岩手放送で土曜日の午後とかに流れるのを、たまたま会社の休憩室で見たのが、きっかけだったように思います。
その時は時間の都合で最後まで見ることはできなかったものの、その20分そこそこの中でも十分に楽しめました。そして今回のマドンナ・歌子(吉永小百合)の如く、「また寅さんに会いたい」と思いレンタルDVDを見た次第です。
ストーリィは、まあ、いつも通りです。『とらや』に帰ってきて、ケンカして「それを言っちゃあおしまいだよ」と言って飛び出して、マドンナと出会って、ちょっといいムードになりかけたかなと思ったら結局また失恋して旅に出る。以上です。
たぶん、『男はつらいよ』が好きな人ってのは、このマンネリが好きなんだろうな、と思うんです。私もそうです。
もちろん、見ている時は寅さんが今度こそマドンナとの恋を成就させて欲しい! と思いながら見ています。中盤、ちょっといいムードになって、寅さんがドキワクする姿は、見ているこっちも楽しい気持ちになってしまいます(さくらとかおいちゃんとかは「またか」と少々あきれ気味ですが)。
ただ、どんなにヒロインから慕われても、たいていの場合(たまに、本当に寅さんのことを好きになっちゃうマドンナがいるらしいのです!)「いい人」で終わってしまうのが寅さんの悲しいところ。そんじょそこらの恋愛ドラマなら、女の子が男に「好きよ」と言う場面で、大失恋。笑顔で「寅さんのおかげで、決心がついたわ」「寅さん、ありがとう」と言うマドンナに、帽子を目深にかぶってうつむく寅さんの姿には、なんか本当に涙が出そうになりました。
今回も、そもそも歌子には心に決めた男性がいたのです。でも、同居の父親のことを心配してなかなか家を出る決心がつかなかったのです。そこで寅さんと出会い、色々と楽しい時間を過ごしたり、さくら夫妻と深い話をするなどして、その男性と添い遂げる決心がついたのです。
「とってもいい人なの。だからきっと、寅さんも気に入ってくれると思うわ!」
とっても残酷な言葉です。初めから歌子は、寅さんのことを恋愛対象と捉えていなかったのです。それなのに、寅さんの方が勝手に舞い上がって、ドキドキワクワクソワソワモジモジ。ファンの間で『寅のアリア』と呼ばれるひとり芝居を演じていたに過ぎないのです。
でも、それもいいじゃないか、と思うのです。エピローグに出てきた歌子はとても幸せそうですから。ある意味これもハッピーエンドですよ。
私も、こういう男になりたいと思うのです。なかなか本当の気持ちをストレートに打ち明けられない照れ屋気質。マドンナと二人きりになると何もできない純情さ。たぶん100回見ても、同じようにドキワクして最後にちょっと泣いてしまうんだろうな、と思います。それが48本あるから、え~と……。
そんなわけで、やはり『男はつらいよ』は面白い、と思ったのでした。
*
そういえば、ドラえもんでも同じような話しがありましたっけ。
たまたま見かけた雌猫に恋をして、秘密道具を使って結構いいムードになるものの、実はその雌猫には好きな雄猫がいて……「うぬっライバルめ、どうするか見ていろ!」と例のアレを取り出すところまで行ったものの(この姿を雌猫は見ていない)、最終的にはその雌猫の幸せを願い、イチの国に二人を送り届ける……。そういう話です。
「いいんだ、あの子が幸せになるなら」
何しにいったんだよ、とあきれるのび太に対して、そう答えたドラさん。そのよさが、今になってようやくわかったのでした。
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