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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。

グループ展 テーマ「自分の推し」
現代では「推し」という言葉、文化が流行っています。この言葉は2000年代初頭から使われており、最初は日本のアイドル文化が始めであるとされています。今回はその「推し」にフォーカスを置いてみました。
 今回の展覧会では推しをただ描くのではなく、「推し」から連想(マインドマップ)をして、推しそのものを書かないようにしています。そうすることで、作品を見た人たちにこれは何だろう、誰だろうという謎解きのようにすることで作品をじっくり見てもらい、推しているモノを知っていたときに、共感や関心を得れて、自分とは違う視点を知ることができると考えました。
(会場内のステートメントより)

 これの開催を知ったのは、たぶんフォーラスの7階にあるギャラリーで告知ポストカードを見た時だったと思います。その日は亀井桃さんの個展を見るのがメインで、これを一通り楽しんだ後に、「どんなものかね」「今年に入ってからまだタナラン(GALLERY TURNAROUND) に行っていないし、ちょっと見てみようかな」という……結構軽い気持ちで見に行きました。
 こちらのグループ展ではみんなが同じサイズのキャンバスに描き手の「推し」を表現したものがずらりと並べられていました。わざわざこうしてステートメントの内容を書き出したのは、会場で一度読んだだけではちゃんと理解できていなかったからです。タイピングとはいえ、こうして自分で言葉をしっかりなぞってみることで、「そうだったのか……」ということが理解できました。とりあえず全作品を写真に撮ってきたので、記憶と合わせて改めて振り返ってみたいと思います。せっかくなので皆様も一緒にお付き合いください。

 
 先ほどのステートメントにあったように「推し」を直接書かずに連想イメージを表現した作品は、シンプルだったり緻密だったり可愛かったり格好良かったり明るかったり暗かったり……数が多いのでそのすべてを紹介することはできませんが、ひとりひとりの「推し」に対する表現の違いを眺めるのはとても楽しいものでした。描き手が推しているモティーフが何なのか? そのものを当てることは難しくても、それが何であるのかを想像することが、このグループ展の愉しみですよね。
 一通り眺めてみて、自分の好きなものをいくつかピックアップしてみると、私の心が浮かび上がってくるようでした。動物とダークファンタジー的なもの、それに可愛いもの、優しい雰囲気のもの……私の自我と影が、これによって映しだされたようです。
 鏡みたいなものなんでしょうね。でも肉体に覆われた心は、三島由紀夫さんが言うところの「林檎の芯」であり、鏡に映しても見えてこないから、それを表現するためには自分で書くか、服を着て表現するかないと思っていましたが……こうして誰かに描いてもらったものに共感するという形でも浮かび上がってくるのかな……なんて、振り返りながら思いました。せっかくアートを見たんだから、私だってそのくらいのこと思ったっていいですよね。
 またこうして、作品を見る機会があれば行ってみたいと思います。良いと思います!

   *

 これは「私の推し展」とは少し離れますが、この日タナランに行ってみると、一昨年の11月に開催された門眞妙さんの個展『まあたらしい庭』の図録がありました。前日(2/1)にお披露目になったばかりとのことで、亀井桃さんの図録に続き問答無用で即買いしました。私が仙台に来て初めて見たアートなイベントで、現在に至るまでのアート好きの原点なので、とても嬉しいです。門眞妙さんについてはこのブログでも何度か触れていますが、2度もお会いすることができて本当に幸せです……その時はまだ女の子の格好をしていなかったので、やはりギャラリーには男性として行った方が良いかな……今の私を見てもらいたいという気持ちよりも、ちゃんと気づいてもらいたいという気持ちの方が強いので……。

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