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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 映画音楽の最高峰といえば? というと、まあ即答は出来ません。たぶん誰にも出来ません。
 大好きなのはいっぱいあります。「007」のテーマ、「スパイ大作戦」のテーマ、「ランボー怒りの脱出」「ロッキー」「ビバリーヒルズコップ」「ロボコップ」「ターミネーター」……香港映画なら「燃えよドラゴン」よりもむしろ「ドラゴンへの道」「死亡遊戯」「さすらいのクンフー」「プロジェクトA」「香港国際警察」……。

 ただ、この「フラッシュダンス」は別格です。何が。何と言うのか、良くも悪くも「80年代!」って感じの曲なんですよね。

 「007」のテーマはたとえば、2009年の新作に使っても、その2009年の空気になるのですが、「フラッシュダンス―ホワット・ア・フィーリング」は絶対にそうならない。今年だろうと25世紀だろうと、その音楽を聴いて見える世界は1983年以外にありえないのです。私は。

 だからその音楽が流れ、その音楽を聴いて25年前の空気を感じることができれば、それでこの映画の80パーセントは完了なのです。


 実際、恐ろしく感情移入が出来ないのですね。

 職場の若社長(と映画を見終わった後wikipediaで復習して気づいた)ニックとの恋愛や親友ジェニーとの友情、精神的師匠となっていたハンナとのふれあい、そして突然の別れ……。

 そういった要素が、ただ目の前を流れていくだけで、あとはストーリィとは関係ないダンスシーンで間をつなぎます。一応ずっと見ていたはずなのですが、ビデオ版はどこか劇場公開版からカットされているのでしょうか。もう少しじっくりと時間をかけてやってもらわないと、気持ちが入ってこないのですが……ダンス映画だからそれでいいのか?

 あ、もしかして本来ストーリィがあるところにダンスシーンを上書きしたのか?


 ……などとこき下ろしてみましたが、憎みきれないろくでなし、十分じゃないけどキライになれない雰囲気の映画でした。私にはダンスで何かを表現したり、見ている人を魅了させたりするという思想が根本からなかったのですが、このダンス原理主義な映画を見ているうちに少し考えが変わりました。

 そういう表現もある。そういう表現に惹かれることが出来る。

 そういったことを感じることが出来たから、とりあえずそれで満足といったところでしょうか。ストーリィに浸りたいなら、初めからこんな映画は見ませんし。


 ちなみに一緒に借りたビデオは「餓狼伝」と「恐怖劇場アンバランス」。むしろこの組み合わせがアンバランスだ。

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