忍者ブログ
大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 「Bruce Lee in 死亡的遊戯」を見ました。

 この映画、ものすごくいいっていう人とものすごくダメっていう人の両極端、賛否両論あるみたいなのですが、私は肯定派。未公開の格闘シーンがたっぷり使われているのはもちろん、前半部の再現ドラマもそこそこ楽しめました。どこがいいんだ! と否定派はもちろん、肯定派からも糾弾されそうですが。


 無論デビッド・リーがブルース・リーだと言われても、そのイメージを重ねるために脳内で大変な努力をしなければならないのは事実ですし、途中で早送りすることはないにしても、そこそこ冷静でいられてしまうような……よく言えば薄味のドラマです。それでも(本当にそうだったのかはともかく)ブルース・リーがこの映画に並々ならぬ熱意を傾けていたんだろうなという気持ちは伝わります。そして、それで十分だと思います。

 後半のアクションシーンは、大変な迫力でした。全員が全員、とても強いのですね。 ダン・イノサントは武器術(カリ・スティック→ヌンチャク)でバキバキ攻めるし、池漢載はハプギドーでポイポイ投げ飛ばす(「イィーヤッ!」という掛け声がかっこいい)、そしてジャバールは長身から繰り出されるパンチ・キックそれ自体が脅威。

 78年公開版ではロバート・ボブ・ウォールらの出番が多すぎたためか(?)、一言もしゃべらないし、時間それ自体も短く、とてもあっさりしたシーンとなっていましたが、こちらは心理戦も絡めてじっくりと見せ付けてくれます。ブルース・リーも武器を使うし挑発もします。そして最強の敵との戦いでは、「ドラゴンへの道」のように、「正義が悪をぶちのめす」単純な展開ではなく、武道家同士の誇りをかけた濃密な戦い、という雰囲気が出ています。


 私はレイモンド・チョウが作った方の「死亡遊戯」も好きですが、こちらも好きです。……言ってみれば表と裏、本編と外伝みたいなもので、両方合わせて初めて「死亡遊戯」なんじゃなかろうか、と思うのです。ゲーム的に言えば、途中で分岐してエンディングが二通りある、みたいなね。

 だから、やっぱり色々と批判はあろうかと思いますが、レイモンド・チョウの方を見てからこちらを見た方がいいと思います。終盤の「ブルース・リーのテーマ」なんかはものすごくハマって、見終わった後にちょっと余韻に浸りながら真似をしたりしていました。

 ブルース・リーに関しては、劇中の少年と同じようにとても素直な27才なのでした。

拍手[0回]

PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック