カセットテープが２００３年ごろまで現役のメディアだったのは、やはり友達と好きな音楽のやり取りをすることがあったからだと思います。

　共有の趣味もあったものの（筋肉少女帯とか）、片やＨＲ／ＨＭに造詣が深く、片やテクノばっかり聴いている……とはいえテクノばっかり聴いていた方が、そうではない方に教えられる未知の世界にグングン引き込まれ、ついには１２０分テープにその人のお勧めの音楽をダビングしたものを貰い受けるまでいたりました。
　
　今でこそ「聴かない日はほとんどない」とまでいたった新居昭乃さんもその人がくれたテープにて聴きました。「三日月の寝台」だったかな。聞き取れる歌詞を検索して、ようやっと見つけたものです。


　しかも同じ面に「カリガリ」と「犬神サーカス団」と「大槻ケンヂ」がカップリングされていると言う、ほとんど正気とは思えない展開。ではありましたが、何度も何度も聴きました。


　今ではその友達もどうなってしまったのか、よくわかりません。一旗あげるために東京へ出て行き、まあ、何とかやっているのでしょうが……。


　最近またそのカセットを聴いています。

　忘れようとしていた、否定しようとしていた当時の「楽しかった記憶」がリアルな感触を伴って蘇えってきます。ついでに大学の頃に買った本も、物置の奥から続々と出てきて、「時間が止まってしまえばいい」とアナーキーなことを思い始める始末。うーん、文学ばっかり読んでた２０００年当時ならいいのですが、今はまずいよなぁ。

　もっとも、そんなことを思うおかげで、こうしてブログを書くネタには事欠かないのですが……。

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