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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。

 これは『胎に刺さったリボン』展を見に行った時、「隣で何かやってるし、せっかくだから見ていこうか」という……そもそも、こういう企画展が行われていることも知らなかったので、本当にそんな感じでした。ただ、切っ掛けがどうであったかというのはあまり意味がない話ですよね。
 「来た、見た、良かった」
 いま私がそう感じている。それが現下最も緊要なことですから。




なぜグループ展「足跡」を開いたのか

 この「足跡」というグループ展は授業作品を展示するために開いたもので す。
 開くきっかけとしては、授業で描い た作品は大抵講評を受けたらそこで作品が終わってしまうことに虚しさを覚えたからです。授業の作品はほぼ特定の先生方に見せ、ある程度の基準と無意識に作用する好みで評価されます。 先生方から高評価を受けることは簡単ではありません。しかし、だからと言って自分が制作した作品が1から10までダメだったのか魅力がないのかというと決してそうではないと考えています。必ず私の制作した絵によさはあるはずだし、好いてくれる人もいると思 います。そんな人と私の作品を結ぶ機会をつくるために企画しました。ありがたいことに今回、この気持ちに賛同してくれてる人が13人集まりました。 特に一緒に企画を進めてくれた佐藤みのりさんには感謝しています。
 この企画を通して誰かに頼ることの 大変さと心強さを知ることが出来たよ うに思います。
 今後、改善していきながらもこの 「足跡」を続けていけるように、より一層邁進していきますのでどうぞよろしくお願いします!

東北生活文化大学
美術表現学科2年 木俣佑実子



 良いと思います。特に私みたいな「自分で絵は描けないけど、こうして絵を見て回るのが大好き」な人種にとっては、とてもありがたい企画だと思います。なまじ美術の素養がないからこそ、門外漢の気安さで好きなように絵を眺め、思い切りその内容を好きになって……そんな感じで片っ端から写真を撮りまくり、今こうして振り返りながら記事を書いています。


 作品のモチーフは本当、描き手によってさまざまで……植物・動物・人物・風景また油絵に漫画イラストそれからレリーフなどなど、とってもバラエティに富んでいました。また一部の作品にはこうして内容に関するステートメントがあって、作品の理解と想像力の強化に役立ちました。アートとブンゲイ、どちらも大好きなので、こういう言葉による解説はありがたいです。
 なお、こちらの絵についての感想としては、このようなものでした。
 「全体に暖色系の色合いが血の温かさを感じる。血が通っている人間の息遣い」
 大体、描き手の松山さんも同じようなことを言っているので、全く的外れな見解ではないでしょう。良かった。ただし絵の中で何人もの人間がいることに気づいたのは後日写真を眺めなおした時でした。絵って、あまり近すぎても理解できないものなんですね……失礼しました。


 もう一枚ピックアップしたいのがこちらの絵です。……この絵を見た時、いわゆるデジャヴュ(既視感)を感じたんですよね。
 思い出せないけど見たことがある気がする。何でだろう。……
 その答えは、絵の隣に描き手の大沼新季さんが添えてくれたステートメントにありました。

!!!

 ……そういうことだったのです……まさか仙台で、このタイミングで開運橋を見ることになるとは……なお、この絵に関しては以下のような感想を持ちました。
 「見覚えのある景色にデジャヴュを感じた。そうこれは開運橋だ。でもそれを信じることはできなかった。薄暗くて不確かな世界に若干の不安感があったからかな。眼鏡とサンゴ、死のイメージとタイトル。(描き手が)自分で『説明しなきゃわからない』って言ってるんだから、わからなくても仕方がないけど……」
 仕方がないけど、これでいいんです。テキストを読んで対話して、絵の内容に対して理解を深める。文芸オタクにとっては非常に嬉しいです。



 こんな感じで、特に求められていないのにわざわざ記名して感想を書き込んだほか、会場にいらっしゃった女の子にも直接感想を伝えました。そうしたところその子から「可愛い服装ですね」と言われて……人生で初めてファッションを褒めてもらえた(しかも女性に)のがメチャクチャ嬉しかったのです……!
  (その時の服装)
 その子が言うには、前日にはメイド服姿の男子学生がいたみたいで……何やら、そういう服装が好きな人がいるみたいです。ということはやはりセクシュアルな問題ではなく、ファッショナブルな観点から可愛い服装を身に着けるのはいいことであり、私の服装もある程度の水準をクリアしていたんだ! ということを知りました。これは私にとって最も難しい……私自身が可愛いと思って着るのは自由ですが、客観的に見て可愛いと言ってもらうのは私の意志ではどうにもならないことなので……ことでしたが、その一番難しい実績を達成したことで、自信をもって可愛い服装で出かけることができるようになりました。

 そんな感じで、私にとっては人生で最も嬉しい体験をした一日でした。
 木俣さん、私にとっても今回の「足跡」展は非常に素晴らしい機会でした。またこのような機会があれば伺いますので、ぜひともよろしくお願いします! ありがとうございましたあ!

 追記:

 2/2に行った時は先に挙げたように可愛い服装で出かけたのですが、その時に大沼さんの作品に関する感想を書き忘れたことに気づき、仕事帰りに男性の格好で行ってきました。その際にメイド服の男の子がいれば良かったんですが誰もおらず……その代わり会場(SARP)の方が来て、ご挨拶をさせていただきました。実は前日、可愛い服装で隣の会場(「胎に刺さったリボン」展)でお会いし「可愛い服装ですね」とお褒め頂いていたのですが、もしかすると別人物だと思われていたのかもしれません。そのため改めて「胎に刺さったリボン」展を見て感想を伝え、同展の描き手(トキワさん、かんのさん、さかいふうかさん)も出展している東北生活文化大学の卒展に関する案内を頂いたのでした。そうなるとギャラリーには男性の格好で行った方がいいのかな……せっかく顔を覚えてもらったのだから……ただ、可愛い格好をして行ったから1日に2人もの女性から服装を褒めてもらえたのだし……いやはやどうしたものか。

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