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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
ギャラリー越後さんについては、一度Rimoさんの個展の時に書いてしまいましたが、時系列的にはこちらが最初となります。アンデパンダン展の時に初めて行ったということですね。

 双葉ケ丘というのは住宅地です。正直、これまで訪れたことのないエリアであったため、完全にGoogle map頼みでどこをどう走ったものか……ともかく「目的地に到着しました」ということであたりを見回してみると……

 

 はい、これがそうです。付近に駐車場らしい駐車場が見つけられなかったので(車でご来場の方はご注意ください)、邪魔にならなさそうなところにオートバイを止め、「ここ……だよねえ?」と恐る恐るドアを開きました。そうしたところギャラリーのオーナーである『越後しの』さんに温かく迎え入れていただき、3か所目のアンデパンダン観覧が始まりました。

 チフリグリさんで心がときめき、中本美術館で心が若干ギスギスして、今度はどうなんだろう……と不安/高揚の入り混じった気分で入ると、まずはよく陽の入る窓にこれらの作品が展示されていました。せーのドン!



 さて、これらの中でも特に文字通り心に刺さったのが、一番手前のこれでした。倍率ドンさらに倍!



 まだXに復帰できないくらい心が痛んでいたので、まるで自分の心臓に錆びた釘を刺され、さらにそれをギギギギ……と引きずられているような感じがしました。まあ、見たままの内容なんですけど、本当にそのくらいの錯覚をしました。

 一方で、このようにわかりやすく可愛いイラストもあり、色々な意味で不安定だった心がホッと和みました。今まで変化球(または魔球)みたいなのばかりポンポン投げ込まれていたので、ここに来て直球が来て安心したのでしょう。これは素直に文句なしで良いと思います! だって可愛いですもの!



 あとは、写真作品で出展している人もいらっしゃいました。

 

 これはルワンダで撮影された子どもたちの写真ということです。そういう写真の原点としては、私はやはり澤田教一さんとか一ノ瀬泰造氏らが活躍したヴェトナム戦争時代の写真になるんですが、そういう私が見て思ったのは、

 「やっぱり、子どもの笑顔を撮るのが上手な人は素晴らしいなあ」

 ということでした。それは写真撮影の技術というよりは、上手に被写体をリラックスさせる雰囲気作りとか、そういうところになるのだと思います。それは『ライカでグッドバイ』とか『地雷を踏んだらサヨウナラ』とか、あとヴェトナム戦争関連の色んな本を読んだうえで私が想像しているスキルです。きっとそういう場所で生きている人が自然に身につけているであろうスキル。私にそういうのがなかったとしても「ま、仕方ないか」と納得できるような種類のスキル。……

 で、私はせいぜいこのギャラリー越後さんの雰囲気のいい出窓と合わせて、ちょっと「それっぽい」写真を撮ろうとして手持ちのスマホカメラでパチリとやり、出来栄えの無惨さに嗤いながらちょっと泣いてみるのが精一杯なのです。これでいい、これで……だって、私にも素敵な写真を見て「素敵だな」って感じる素直な心がまだ残っているのですから……。

 なんて、ちょっとセンチメンタルな振りをしましたが、スミマセン泣いてはいません。でも、良いものを良いと認め、それを受け入れて楽しむことができるようになったのは事実です。何も私まで無理して輝かなくてもいいんだって。下手でも何でも写真が好きなら撮ればいいし、それをみんなに見せたかったら見せればいいんです。私にはそういう自由があるはずです。アマチュアの自由な精神。まさにアンデパンダン。

 ……そうか、そういうことか!

 この記事が公開されるのは11月2日ですから、翌3日は「文化の日」です。なので最後にちょっとだけ、それを意識して、ちょっと結論めいたことを書いてみようと思います。

 自由と独立の精神。誰にでも開かれた場。自分がいいと思ったものを自分の一等得意な方法で精いっぱい表現する。ジャンルも形式も違ったアレコレをいっぺんに見て私が感じたことをまとめているうちに、何かがはじけた気がします。

 私だって、思い切り大好きを表現してもいいはずなんです。誰に遠慮がいるものか。公序良俗に反するのはダメですけど、そうでないなら……ね。今の時代はコミュニケーションツールが発達して、バズるとか、たくさん「いいね」がつくような表現じゃないといけないような風潮がありますが、そんなことはないんです。むしろ流行るものは廃れるものでもあります。それよりも「消費されない」ものを……誰にも気づかれず褒められもしないけど、無くなりもしない、ずっと心に残り続けるものを……そういうものを食べて生きていきたいし、自分でも形にしていきたいなと思いました。

 この「消費されない」という言葉については、また別な機会に書きます。あとアンデパンダン展の話は、まだ続きます。これはまだ1日目のことなので。2日目の話はまた明日。

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