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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
おはようございます

 回らないお寿司屋さんに行ってきました

 高杉です。


 昨日は記事に書いた通り、女川町・南三陸町~気仙沼市を経由して岩手県・陸前高田市まで行ってきました。

 今や宮城県民仙台市民となってしまい、「陸前高田市に行くことも、もうあるまい」と思っていたのですが、いつもの勢いまかせで走っていたら突然県境の看板が出てきて、水曜どうでしょうの大泉さんばりにテンションが上がってしまいました。

 しかも私が訪れたのはちょうどお昼時。朝食を食べずに朝の5時半から(!)走り続けていたので、さすがに何か食事をしたいなと思い、真っ先に新・陸前高田市の中心商業施設『アバッセたかた』に向かいました。

 最初は中華食堂(という名前のお店)に行こうと思ったのですが、店の前で人が待つくらい込み合っている模様だと知り、何かないかとうろついていると……「あっ!」と小さく声を上げてしまいました。見覚えのある看板が! って。



 テレビ岩手のドキュメンタリー番組が制作され、サンドのぼんやり~ぬTVにも出てきた陸前高田市の名物すし店『鶴亀鮨』さんです。私も6年前からずっと気にかけてはいたのですが、たまたま陸前高田市に来た時が早朝だったりお店の休業日だったりして、なかなかお伺いすることができませんでした。そもそも「一人で回らないお寿司屋さんに行くなんて……」とビビっていた、というのもありますが。

 しかしながら、店先に掲げられていたランチメニューを見ると、一番安いのは1100円くらい。大体600円~800円くらいで済ませようと思っていた私にとっては少々迷う金額でしたが、隣の中華食堂は混み合ってるし、「これが、タイミングが合うということなんだろう」と思って参戦しました。

 で、これですよ、これ。



 海鮮がおいしい。卵焼きがおいしい。そしてわさびがおいしい。そんじょそこらのわさびと同じように、ひとつまみネタの上にのせてパクッとやったところ、鼻の奥に超絶刺激がやってきて、息を殺してお茶を飲みました。『美味しんぼ』で、わさびもすり下ろし方によって味というか刺激が全然違ってくると読んだ記憶がありますが、まさにそれです。


 このブログでも何度か書いていますが、私にとって陸前高田市というのは、ほかの沿岸市町村と比べてもチョッピリ特別な気持ちがわいてきます。『奇跡の一本松』にいたるまでの周辺エリアもピカピカの建物と広場が整備され、この日も多くの人々で賑わっていました。

 「これで陸前高田は、もう大丈夫」

 食堂や物販コーナーの賑わいとは反対に、私以外誰もいない『旧道の駅陸前高田タピック45』の近くから眺めながら、そんな風に思いました。

 この場所も6年前は、小さな慰霊施設(東屋みたいなもの)があるだけでした。そのあと仮設の伝承施設ができました。そして今はきれいに公園として整備されました。11年前に高校生だった諸君も大人になり、ひょっとしたら次の世代に語り継ぐようになっているかもしれません。

 今度こそ、もう来ることはないかもしれない。私のような人間が気にかけなくても、陸前高田は大丈夫かもしれない。……そう思おうとしても、やはり気持ちが切れません。どうしても、この街のことを思うと、感情がグーっとこみあげてくるのです。

 
 仙台からもそこそこ遠いですが、こうして行こうと思えば行くことができる距離ですからね。また何度も行くことになるでしょう。それではまたよろしく。

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