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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
こんにちは

 『竜宮ホテル』を、また読みました

 高杉です(これで3度目)。


  こないだ書いた通り、新天地で戦い抜くためのパートナーとしていっしょに持ってきた本のうちの一冊です。2回目に読んだのは徳間文庫版でしたが、今回は初版、三笠書房から出版されたf-Clan文庫です。といっても、現在はそのレーベルごと廃止されていますし、徳間文庫版は書下し新作「旅の猫 風の翼」が入っていますし、続編も刊行されているので、新たに読むのであればそちらを手に入れればよろしい。文字通り、これは「その時に上野の明正堂書店で買った」という私の思い出以上の価値はありません。

 3度も読み返しているので新鮮な感想などは特にありませんが、とりあえず書きます。

 今の私はかつてほど、不思議なものや幻想的なものに心をときめかせることはありません。そういうのに飛び込んでいこうと思うことはありません。かといって、そういうものを一切シャットアウトしたいとも思いません。普通の人に見えない世界はまったく存在しないとは考えません。

 そういうところが、読み始めた時、少しじゃまをしていたのかもしれません。主人公の女性『水守響呼(みもり・きょうこ)』に共感するような、反発するような。ある程度、自分の心をグイッと引き止めながら読み進めるような感じで最後まで読みました。

 今のところ、一番大好きな村山早紀先生の本は『ルリユール』です。依然変わりなくッ!

 それでもやっぱり自分にとってこの物語は重要な存在なのです。なぜかといえばそれは、今の私はこれまでの人生でいちばん水守響呼さんに重なりつつある気がするからです。だから、もっともっと『竜宮ホテル』シリーズを読み進め、心を重ね合わせなければならないと思うのです。それが私の心を、閉じかけているドアを、何とか押し開く力になると信じているからです。


 少々難しいことを書いたので、最後に私が持っているf-Clan文庫について、わかったことがあるので書きます。って、単純にWikipediaにあった項目を読んだだけなのですが。

 ……なるほど、「女性向けライトノベル」というカテゴリの本だったのですね。そう考えると「いつもとすこし違うかな」って感じたのも納得できます。いつもの、っていうほど村山早紀先生の物語を理解しているわけではありませんが。

 わずか半年で廃止されたレーベルではありましたが、ともかく10年前に上野明正堂書店で買ったこの一冊は、今でも私にとっては大切な一冊です。こないだ仙台のブックオフで続編『竜宮ホテル 魔法の夜』も買ってきたし。いったん中島らも先生の――こちらは20年前に買ってもう十数回読み返して、本屋さんでつけてもらった紙のブックカバーがボロボロになっている――「アマニタ・パンセリナ」を経て、読んでいきたいと思います。

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