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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
この世に生を受けて32年、ようやく真の意味で『社会人』としてデビューできそうな気がします。

小学生の頃からいつも強い劣等感を背負い、周りの人の言葉に過敏になり、何事においても「どうせ自分はダメだから」と気持ちがくじけてしまう。「やる前から負けること考えるバカ」だったので、実際にそういう場面になってもほとんどの場合ダメでした。

「それでも仕方がない」

ダメだった時に奮起すればまだしも、そう言ってダメな結果をそのまま受け入れていました。自分としてはそれを「おれは現実をちゃんとわかっている」「努力が無駄だという事をわかっている」と肯定的に考えていました。中学2年の時点でこんな考え方をしていたんですから、大成はもちろん、人並みさえ無理でしょう。フツーの人は夢や目標を設定し、それに向かって努力するからフツーになるのであって、自分で作った夢(=空想、妄想)を見るだけで満足して実際的な努力を放棄しているんですから、どうしようもありません。

大学卒業後、なんとか就職はできたものの、散々に打ちのめされました。その頃の日記を見ると、まったくもってダメな人間であったことがわかります。それでも三人前の「かっこつけ」だったので、なんとか這いずりまわっていたのですが、ついに心療内科に通うことになりました。

そこで処方されたパキシルとメイラックスのおかげで何とか復調し、それまでの部署から配置転換になったこともあり(?)、それなりにスルスルと生きられるくらいの力は身につけました。ダメなところはそのままだけど、そこそこお金も稼いでるし、これが大人というものだって。酒もタバコもそれなりにこなす、典型的なサラリーマンでした。

その意識が変わったのが、今から6年前の夏のこと。高校の授業以来10年ぶりに泳いだ時、自分の想像よりもずっと上手に泳げることがわかったのです。

「やれば結構できるのかも」

そう思って、今までイメージだけで満足していた様々なことを、体験として知るために、チャレンジするようになりました。


「無双OROCHI2」というゲームでは、主人公たちが過去の世界にさかのぼって歴史改変を行う(それによって、その時に死んでしまった英雄たちを生き延びさせる)というターミネーターシリーズのようなメインストーリーがありますが、私もそんな感じでした。

小学生の頃のトラウマ、中学生の頃のコンプレックス、高校生、大学生……今を抑圧する様々な要因を取り除くため、その頃の記憶を引き出して似たような心のシチュエーションを作り出し、しっかりと向き合っていく。要するに「その頃できなかったこと」を今やることで、気持ちを前へ前へと押しやることができました。エネルギーが、いい方向に流れるように変わったのです。

そしていま、最後のコンプレックスが取り除かれました。大学卒業後10年ばかり時間が経ってしまいましたが、ようやく正社員としての仕事に就くことができたのです。

無論これがゴールというわけではありません。「イメージファイト」で言えば実戦ステージが始まったところであり、土方さんが浪士組に加わって上洛したところです。

はっきり言って今度の職場は「何でもやる」ところらしいので、かなり苦労するでしょう。3日や1週間で辞めた人もいるそうです。

でも、後へは引けません。せっかくつかんだチャンスですから。これまでずっとマイナスを抱えてきた人生でしたが、それがプラスマイナスゼロになったところですからね。これからプラスを積み上げていくためにも、絶対に退きません。会社の方からファイヤー(解雇)されたら仕方がありませんが、自分からケツを割るようなことがあっては絶対にいけないと思うのです。

……本当はここでヴェルレーヌ→太宰治→前田日明さんと受け継がれてきたあの言葉をもって締めくくろうと思ったのですが、それは以前別な記事で書いたような気がするので、やめます。

その代わり豊玉宗匠の発句集から二首、引用させて頂きます。

さしむかふ心は清き水かがみ
梅の花咲る日だけにさいて散


今まで当ブログをご愛顧いただき、本当にありがとうございました。

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