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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 田沢湖旅行記その3です。もはや旅行記と言うか、なんというか……。


 田沢湖畔のレストハウスで『たつこ像』と『桜吹雪』の写真が載ったポストカードを買った、という話はすでにしたところですが、じつはこれのほかに3枚のポストカードを買いました。それは、可愛いの方向を間違えた……すなわちモエモエしたやつです。

 一部の特殊な人たちから解き放たれ、もはや完全に商品として浸透あるいは侵食しつつある『萌(も)える』女の子たち。最初のうちは「どうかしてるぜ!」つって片っ端から否定して歩いていたのですが、多勢に無勢、今ではまるでそれが義務であるかのようにチェック、そして購入に踏み切ると言う体たらくです。

 ただ、それというのは……赤字経営の鉄道やフェリーのテコ入れのためとか、知られざる地元のお姫様伝説をみんなに知ってほしいためとか、切実かつ同情したくなる理由があるから。これがもしも、秋葉原かどこかの会社が作って全国一斉発売しているようなシロモノなら、こうして話題にすることさえないでしょうが……そういった裏事情を知ると、私もむげに否定するわけにはいきません。


 ここで買ったのは、え~と……じっくり見るのも恥ずかしいのですが……日本三大盆踊りこと『西馬音内(にしもない)盆踊り』をモチーフとしたものです。じつに700年もの伝統を誇り、国指定重要無形民族文化財という、やたら長いお墨付きもある、そういったものなのだそうです。

 国指定(略)なんだから、伝統が途絶える危機に瀕しているとか、そういうことではないと思うのですが、それでもなぜかこんなモエモエしたポストカードが出ていました。見逃すわけにはいきません。3種類あったので3種類すべて買いました。


 そしてそのあと、田沢湖駅前にある土産物店では『仁手古サイダー』の辰子姫バージョンを買いました。

 これは、地元名産のサイダーで、三ツ矢サイダーよりも甘味があって、そのくせ炭酸は弱くて、非常に優しい飲み物という印象でした。炭酸が少し弱いから甘味を感じたのかな。よくわかりませんが、魅力はラベルが辰子姫ってことだけではないようです。これは本当に申し訳ないと思います。なのでこうして記事を書かせていただきます。いや本当においしいですよ。

 ただ、その一方で、やっぱりラベルが辰子姫だからキイハンターならぬモエハンターと化した犬神が目をつけ、証拠品として押収した(170円x2)のも事実であり、製造元およびお店の人からしてみれば「してやったり」というところなのかもしれません。まあ、田沢湖町は私にとって心のふるさと。どんな形であれ、街が潤うのであれば、それでいいのです。これは本当にその思います。


 かつて石川五右衛門は「浜の真砂は尽きるとも、世に悪人の種は尽きまじ」と言ったそうですが、わずか数年で日本中はたまた世界中にばら撒かれたモエモエの種は、もはや尽きることなく、アチコチから花を咲かせるのでしょう。そして私はこれからも、咲いた花を行く先々で摘み取ってコレクションしていくのでしょう。

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