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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
闘蛇編 感想

王獣編 感想

 気持ちはあっても、周りがそれを認めず、大きなうねりの中に巻き込まれていく。

 そんな中で、どうするのか。運命を受け入れるのか、新たな道を切り開くのか。

 大人となり、母となったエリンの、そんな葛藤そして決断がこの『探求編』の大まかな流れです。


 『探求編』の名にふさわしく、本作ではそれまで知られていなかった過去の出来事がひとつひとつ紐解かれます。ソヨン(エリンの母)が処刑されるきっかけとなった闘蛇の大量死事件の真相、さらにエリン自身のルーツにつながる古い伝説……。

 それは真相に迫る着実なステップでしたが、同時にエリンが望まないもの――王獣や闘蛇たちをより効率的に軍事利用する流れも加速させてしまいます。

 折りしも辺境の商業地帯を巡って隣国との緊張が高まり、そういったミリタリーバランスの観点からも、必要を迫られるエリン。果たしてどういった決断を下すのか……。


 これに限らず物語というのは、主人公の特殊能力や機転で、主人公が思うような理想へどんどんばく進していくものだと思っていたのですが、これはそうではないのですね。様々な理由で、エリンはそうせざるを得ないからそうしているのですが、それがより大きなうねりを引き起こし、望まない方向へと趨勢が傾いていく。

 でも、エリンは生きることをあきらめないのですね。状況はどんどん悪くなっていくものの、その中で最善の策を探し、選んでいく。

 あまりにも強烈に気持ちを揺さぶられてしまうので、とても上手に感想を書くことなど出来ないのですが、それでも何かしら言葉にしておきたい。きちんと感情を、定着させたい。そう思って記事を残しておくことにします。さて、これを読み終わったら、いよいよ『完結編』だ。


 

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