森見登美彦『太陽の塔』を読みました。
今年は製作者・岡本太郎の生誕100周年イヤーですからね。私も毎日jpなどでその名前を目にして、少しく『太陽の塔』に興味を持ち、検索したところAmazonでこの本を見つけたという次第でして。これはもちろん森見先生の小説であって、美術論ではないのですが、なぜかこれを手にとってしまうのがいかにも私らしいというか。
もっとも、私がこの本をレジに持っていった時、店のオヤジさんが、「こないだこれテレビでやってましたよね」と言って来たので、私ばかりが恥じ入ることもないでしょう。その場では「それは本物の『太陽の塔』ですよね」と指摘したい気持ちを抑えつつ、「ああそうですね」と笑顔で相槌を打ったりしていたのですが。
内容は……『四畳半神話大系』などと同じように、理論的な思考で行動するダメ男子大学生が、特定の女の子のことを思いながら悪い友人などに引きずりまわされ不思議世界に入り込んでいくというファンタジー物語です。もっとも本作の主人公は「休学中の5回生」という、本人の言葉を借りれば相当タチの悪い設定なのですが。
そして主人公が追いかける女の子『水尾さん』は、実はかつて付き合っていたものの話し合いの末別れてしまった元カノというやつです。
別れた女の子を追い掛け回すという、一歩間違えば非常に危険な行動をこの主人公はしているのですが、よりを戻したいというのではなく『研究対象』として彼女を見ているのだから、断じてストーカーではないと本人は弁解しています。確かに(同じように彼女に付きまとう別な男に対してはともかく)直接的な何かというのはしないんですよね。
『四畳半神話大系』と同じように、ちょっと難しそうだけどテンポのよい森見先生の文章で展開される美しい(?)京都の舞台や、ちょっと変な友人との掛け合いや、巻き起こる不思議現象。そういった冷静な口調で最後まで物語が進むので、「いつのまにか」物語に引き込まれてしまうのかもしれません。なかなかの本でした。
今年は製作者・岡本太郎の生誕100周年イヤーですからね。私も毎日jpなどでその名前を目にして、少しく『太陽の塔』に興味を持ち、検索したところAmazonでこの本を見つけたという次第でして。これはもちろん森見先生の小説であって、美術論ではないのですが、なぜかこれを手にとってしまうのがいかにも私らしいというか。
もっとも、私がこの本をレジに持っていった時、店のオヤジさんが、「こないだこれテレビでやってましたよね」と言って来たので、私ばかりが恥じ入ることもないでしょう。その場では「それは本物の『太陽の塔』ですよね」と指摘したい気持ちを抑えつつ、「ああそうですね」と笑顔で相槌を打ったりしていたのですが。
内容は……『四畳半神話大系』などと同じように、理論的な思考で行動するダメ男子大学生が、特定の女の子のことを思いながら悪い友人などに引きずりまわされ不思議世界に入り込んでいくというファンタジー物語です。もっとも本作の主人公は「休学中の5回生」という、本人の言葉を借りれば相当タチの悪い設定なのですが。
そして主人公が追いかける女の子『水尾さん』は、実はかつて付き合っていたものの話し合いの末別れてしまった元カノというやつです。
別れた女の子を追い掛け回すという、一歩間違えば非常に危険な行動をこの主人公はしているのですが、よりを戻したいというのではなく『研究対象』として彼女を見ているのだから、断じてストーカーではないと本人は弁解しています。確かに(同じように彼女に付きまとう別な男に対してはともかく)直接的な何かというのはしないんですよね。
『四畳半神話大系』と同じように、ちょっと難しそうだけどテンポのよい森見先生の文章で展開される美しい(?)京都の舞台や、ちょっと変な友人との掛け合いや、巻き起こる不思議現象。そういった冷静な口調で最後まで物語が進むので、「いつのまにか」物語に引き込まれてしまうのかもしれません。なかなかの本でした。
PR
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック