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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。

 特に用事はないですが、東北本線に乗って白石市まで行ってきました。別に白石に行きたいとは思いませんでしたが、行きたくないということもなかったので、10時20分仙台発の普通列車に乗って終点の白石駅まで行ってみた。そういうことです。
 ……と内田百閒の『阿房列車』シリーズに感化され真似てみようと思ったものの私のブログの「です・ます」調ではリズムが全然合わず早々に真似を放棄しました。当たり前です。100年早いんですよ。じゃあここからは佐藤非常口の口調で続けますね。今日はもう写真いっぱい載せちゃいますよ~!

   *

 元々平日の午前中ですから乗客はまばらでしtが、そのわずかな乗客も名取・岩沼といった仙台都市圏の駅で次々脱落、私を除いた最後のひとりは辺りに何もない寂しい無人駅に降り立ち、とうとう一車両貸切みたいな感じになってしまいました。
 そのため最初はつつましく端っこに座っていたものの、この辺りから車両の真ん中に移動し、「この電車は自分を白石まで連れていくためだけに存在しているのだ」という優越感に浸るべく空想を搔き立てながら電車に揺られていました。
 このような状況であればシートに寝っ転がるとか車両の端から端まで徒競走をするとかってことも物理的にはできるでしょうが、私が乗っていた最後尾の車両には車掌の女性がいらっしゃるので遠慮することにしました。そもそも私だって可愛い格好をして可愛くありたいと思って来ているので、そんなことは「やっていいよ」と言われてもしません。

 仙台からおよそ1時間弱で白石市に到着。駅を出てまっすぐに歩いて行くと、やがて白石城へ至る道「城来路(シロクロード)」という看板が見えます。そこからさらに坂道を上るといよいよ続日本の100名城にも選ばれた白石城が見えてきます。
 せーの、ドン!

 この前の日はちょうど東京23区で大雪警報が発令されるなど、日本中で物凄く雪が降りました。白石も多いところでは12センチほど積もったようですから、このように白石城周辺も真っ白になっていました。うん、やはりこれでこそ東北の冬って感じがしますね。ちょっと歩くのは大変だけど、いい雰囲気でした。
 なお、過去にも2回くらい来ているのですが、地震で被害を受けた個所の復旧工事中だったり私のスマホの方が急に故障して緊急避難したり……と不運に見舞われていたので、満を持しての登城です。いざ、参ります!(有料)

 三層天守の1階はパネルとビデオによる白石城および片倉氏の歴史について。それにこのような甲冑着付け体験コーナーがあります。我らが政宗公と片倉小十郎、それに片倉家と縁深い真田信繁(幸村)の甲冑があります。こうしてドン! と構えていると、こちらも気持ちが引き締まるというか、自然と居住まいを正します。

(居住まいをただした写真。この日は防寒対策のためのハイネックと、初めて買ったスカートの組み合わせでした)
 2階には絵巻画家・正子公也氏の武将画パネルが展示されていました。著作権のあるものなので写真は撮っていませんが、何とも色気のある……非常に素晴らしい作品ばかりでした。私ごときが何を言う必要も無いと思いますが、一応公式ホームページへのリンクを貼っておきます。どんな絵かというとこんな絵です。
正子公也氏公式サイト
 そして急な階段を上り最上階へ。……どちらかというと政務の場所というよりは守備のかなめという雰囲気の、シンプルな雰囲気ですね。武器を貯蔵しておく場所であり、ゲームで言うとそのステージのボスがいる場所ってイメージですからね。全面板敷きで広くて眺めの良い場所でした。

 せっかく広いスペースがあって他に誰もいないのだから思い切り記念写真を撮ってみようと思ったものの、こういう時どんなポーズを決めればいいのかわからなくて、「アイドルっぽいポーズ」を試してみました。……男性として写真を撮ってもらう時は両手を広げて見得を切るような恰好をするのですが(爆笑問題の太田さん風に)、こういう時は……う~ん難しいですね。

   *


 お城を見た後、「神明社」にお参りをして御朱印を拝受し、武家屋敷を見て、白石温麺を食べて……白石城まで行く途中で気になった、こんな感じのアーケード商店街を歩いてみました。車とかオートバイとかで来たわけじゃないので、まあのんびりしたものです。
 ひとまずアーケードのあるところを端から端まで歩き、そのほかに街灯がある商店街を少し歩いたのですが、
 「花巻に似てるな」
 そんな風に感じました。岩手県花巻市も白石市と同じように、南部の殿さまの家臣「北信愛(きた・のぶちか)」の居城・花巻城があって、城下町として発展した歴史があります。花巻城の方は城代が管理していたので白石城と片倉氏ほど歴史的な重みはないのですが、今こうして街を歩いてみると、その雰囲気とか賑やかさとかが似ているように感じました。これは私も実際に歩いてみないとわからない空気感でした。
 
 そんな白石市街で見かけたムーバーです。これは初めて見ました! 初期のジェット戦闘機がモデルでしょうか。別に白石名物というわけでは無いでしょうが……こういうのが好きなんですよね。良いと思います!

 そんな感じで15時55分の下り普通列車に乗って帰仙。私なりの阿房列車の旅は無事終わりました。白石市で見てみたい・食べてみたいと思っていたことを実行し、その上さらにプラスアルファして雰囲気を感じ取って……良い旅でした。

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