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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 今から10年ほど前、文学に浸かりきって世をすねていたようなところのあった犬神。その頃は今の10倍くらい、つげ義春のマンガが好きでした。

 『ゲンセンカン主人』『海辺の情景』『ある無名作家』『大場電気鍍金工業所』……まあ、これらのタイトルは、何もせずに思い出したものです。タイトルはちょっと思い出せないけど好きな作品と言えば、もっともっとあると思うのですが、とにかく読むたびにその昭和な世界の雰囲気を満喫し、読み終えた後には日曜日の夕方に遊園地から自宅に戻る時のような寂しさを感じてしまうのです。たとえが下手だなあ。


 まあ、そんなたとえの下手さはさておき(笑)、昨日新潮文庫版で出ていたものを買ってきた『貧困旅行記』は、その頃大学の図書室で見つけて読んだ記憶があります。

 一つ目の日記のタイトルが……『蒸発旅日記』。素敵なタイトルです。

 『るるぶ』とか『たびまる』とか、そういったガイド誌とは一切無縁、本当に身ひとつでふらりとどこかに赴いて、その土地の空気を味わうというつげ先生のスタイルは、本当に憧れでした。休みの日となれば特に何を見に行くとか、そういうことでもないのにフラリと旅に出たくなるのは、結局この頃に読んだ旅行記の影響があるのかもしれません。

 
 10年経って、憧れをそこそこ実現させられるような立場になった犬神は、果たして何を思うのか。ちょっと検索していると、なんか10年前に見たことのあるような記事を見つけちゃったような予感もあり、その辺のこともまとめて後ほど追記したいと思います。


 (つ づ く)

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