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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 よく覚えていないものを何とか引き出そうとして手を突っ込んでも、なんだかドロドロしたものが手にまとわりつくだけで、何もない。――たぶん、私の高校時代というのは、そんなものだったのだろうと思います。日記をつけ始めたのも3年生になってからだし。

 なので、はっきりとした出来事はよく覚えていないのですが、何かのきっかけに突然そのころの記憶がひらめくことがあります。そういうことが最近あったので、できるだけ、残しておきたいと思います。


 そのドロドロしたものの一番深いところで、マグマのごとく熱く燃えていたのは、戸川純サンだったと思います。10年~15年ほどズレていると言わざるを得ないのですが、とにかく私は、戸川純サン(とヤプーズ)が大好きでした。

 まあ、古今東西いつでもそのころの野郎どもがそうであったように、異性が好きで好きで仕方がなかった犬神でありますから、情熱的(猟奇的とも)な歌詞と歌い方にすっかり惚れ惚れだったのです。

 それと平行して読んでいた本は『澁澤龍彦』。それまではとにかく正体不明のアヤシイ人だと思っていたのですが、実際の著作を読んでみると(少し高校生の頭では難しいところがあるものの)大変に面白く、河出文庫のシリーズを20冊くらい読みまくりました。その流れでM・サドの代表作(ジュスティーヌ/ジュリエット物語)を読み、まあ、非常に偏屈な人間を自認していたつもりです。

 サドの文学は……まあ、語ると難しいし長くなるので割愛しますが……私たちが教えられる美徳とか常識とか、そういったものが丸ごとさかさまになっている世界なのですが、それは確固たる哲学的な思想に裏打ちされたハードコアなものでありまして、それゆえ一般的なアダルトゲームには今に至るまで興味がありません。悪徳を働く人間にしても、それなり以上の理念がないとイカン、ということを学んだのであります。いや、もちろんそれは物語の世界だからいいのであって、現実にこんなことをしている人を見たらすぐさま当局に通報しますが。


 まあ、そういったものを読みながら考えたことは、

 「人間はどうして、そういうモノの考え方をするんだろう」

 ということでした。ちょうど授業で哲学を習ったことも影響はあったと思います。

 一時期は心理カウンセラーになりたいと思って、どうやったらそういう職業に就けるのか真剣に考えたこともありました。

 結局、今は全然関係のない仕事についているのですが、今でもそのころ培った基本的なものの考え方は、私の理念として息づいている気がします。

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