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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 先月末、エリオ・グレイシーの訃報を聞いた時、最初に思ったのは、

 「長生きしたな」

 ということでした。享年95歳。


 グレイシー柔術(今はブラジリアン柔術って言うのかな)というものに対する気持ちは、やっぱり自分がそういった格闘技をやっていない人間なので、正直なところ人の意見によってコロコロ変わってしまいます。最初のころは「最強の格闘技」だけど、だんだん対策も練られてそう一方的に勝てないようになると「たいしたことない」とかって。

 実際の格闘技の技術だけではなく、食生活とか思想とか、そういったものをすべてひっくるめて「すばらしい」といって、格闘家じゃない人もその教えを請いに行く、という話をwikipediaで見たことがありますが、そういったものもあんまり信じていませんでした。つまり実戦で使えないから、試合で勝てないから、そういうものに価値を見出してるんじゃないの、って。

 非常に、薄い話です。匿名掲示板の中で語られる言葉ほどに薄い思想です。

 そのあたりに気づかされたのは、平直行さんの「格闘技のおもちゃ箱」を読んだ時。

 空手やらボクシングやら、様々な格闘技の経験を積んだ平さんが単身アメリカにわたり、そこで教えてもらったグレイシー柔術の具体的な話。それを読んだ時に初めて、実際的な技のひとつひとつだけではなくて、生活そのものが強くなるためのトレーニングなのだと知ったのですね。


 ああ、コレは面白いな、と思いました。元々あまりスピリチュアルな話が好きではなく、かといって目の前のものばかりに飛びついていたのでは亡者、餓鬼、あるいは畜生のごとき生活であって、どうにかならんのかね大門く~ん(c 二宮係長)てなものだったのですが、これは現実的かつ元気になれて私のごとき格闘技オタクの気持ちも満たすのだからたまらない。その日から私はグレイシー家の人たちのことを肯定的にとらえることにしたのでした。

 かつて故・木村政彦氏に腕緘をキメられたことも笑顔で話せる明るさ(参考)。本当に強いのは、そういった匿名掲示板でゴチャゴチャ言われても笑っていられる人
なのかもしれません。

 なんて、ふと思いました。久々にちゃんとした文章って感じですね(笑)。

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