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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 一通り読み終えた時、ぞっとしてしまいました。

 http://www.ne.jp/asahi/ymgs/hon/yomimono_folder/yomimono23_waragutsu.htm

 国語の質問に正解はない、と昔、教師に言われたことがあります。正解はない、じゃなくて正解はひとつではない、だったかもしれませんが。

 ともかく文章を読んでどんな解釈をしようがそれは読み手の自由であって、そりゃもちろん先生としては「こう思ってほしい」というのがあるし、それが教育と言うものですから、テストであまり斬新な解釈を書けばそれはたぶんバツがつきます。だからそういった好き勝手なことを書くのは、授業以外の場所でしましょう。たとえばこんなところとか。

 
 この人は国語の教科書の名作「わらぐつの中の神様」を題材に、思い切った深読みをされています。
いわく、わらぐつを作ったマサエさんはすべて計算づくであり、本当にほしかったのは雪げたではなくて伴侶となるべき男であった、と言います。そしてまんまと、純情な大工が罠に引っかかり、その人と結婚した……ということでした。

 こと恋愛と言うものに関しては、この大工の青年と同じくらいボンクラというか純朴なというか、要するによく知らない犬神にとって、ロマンもセンチメンタルもないマサエさんの(この人の解釈による)計算高さには恐ろしいものを感じました。


 仮にそうだったとしても、私は素直に受け入れる気にはなれません。「そういう解釈もあるのね」ぐらいに考えています。だって、せっかくいい話だなあ、と思って生きてきたのに、いまさらそんなこと言われたら、この十数年間は一体なんだったのか。不要に気分が落ち込んでしまうからです。

 そうはいっても、やっぱり斬新な解釈、マントルまでたどり着くような深読みは面白い。大学のころに「物事はいつもいろいろな方向から見ろ」と教えてくれた先生がいて、その言葉をずっと胸に秘めて生きている犬神、これからも新たな解説を色々探して見つけて見たいと思います。

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