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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。

 澁澤龍彥『フローラ逍遥』を読みました。これは仙台市民図書館で借りてきたものです。
 澁澤さんの本についてはこのブログでも何度も取り上げていますが、これは昭和59年から61年にかけて連載されたものです。生前に出版されたエッセイ集としては最後のものになるのかな。『高丘親王航海記』は小説だし、前にこのブログで取り上げた『都心ノ病院ニテ幻覚ヲ見タルコト』は死後ようやく出版された寄せ集めのエッセイ集だし(ただし、そうして一冊にまとめてくださったおかげで読めることは非常にありがたいことです)。
 内容としてはオールカラーの挿絵で彩られた草花の便覧みたいな感じです。ひとつひとつの文章もそれほど長くないし、文体も最後の方の澁澤さんらしく穏やかで「私が少年の頃は……」とか「旅行に行った時は……」と、気ままに思い出を振り返りながら書いているので、こちらとしてもゆったりした気持ちで読めます。そして読み終えるとも~っとゆったりした気持ちになれるのです。
 私も自分で植物を育ててみたり、こないだ「勿忘草をさがして」という植物にまつわるミステリを読んだりと、少なからず草花に興味を持つようになったからかな。それを通り一遍の解釈ではなく澁澤流の瀟洒な語り口でサラッと語られるので、とても心地よいのです。
 澁澤龍彥といえば60~70年代の暗黒的なテーマを取り扱った文章がイメージなのかもしれませんが、私が十代の頃に好んで読んだのは『玩物草紙』という非常に穏やかなエッセー集だったのでね。これはもう、何度も読み返しました。正直『胡桃の中の世界』なんかは少々難解でいまだに読了できていないのですが、この『フローラ逍遥』は1時間弱で読んでしまいました。一応この他にも2冊ほど借りてきたので、さっさと読了してしまっても問題ないのですが。……
 うん、こんな感じでいいかな。
 別に私はレビューを書こうと思っているわけではありませんし、紹介したいと思っているわけでもありません。私はただ自分が読んだ本の感想を書きたいだけなのだから、これでいいでしょう。良い本を読みました。

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