(定禅寺通にて)
こんにちは。鳴瀬桜華です。
髪を切ってきました。
「それがどうした」という向きもあろうかと思いますが、駆け出しCVトランスジェンダーノンバイナリーの私にとっては大変な勇気を必要とし……それだけに大きな一歩を踏み出した……それほど重大な出来事でした。
本来このブログでは、わざわざ書き手が名乗って書くことをしないのですが、今日は特に「CVトランスジェンダーノンバイナリー・鳴瀬桜華」として、そのことについて書きたいと思います。
*
男性として生きることに疑問を持たなかった時代は、髪を切るというのは「必要に迫られて行う」ものでした。一回ごとに発生するコストを考えると可能な限り頻度が少ない方が良い。だから一度に結構な短さまで刈り込みます。
さらにその注文の方法もアバウトで、「短めに……」「ワイシャツの襟にかからないように……」「自然な感じで……」とかって程度で、あとは基本的に店員さんのセンスにゆだねます。どんな髪型にされようと「はい、こんな感じで大丈夫です」と言って出てきます。正直(着るものがそうであるように)最低限の清潔感さえあれば、自分の見た目なんかどうでもいいと思っていたのです。
CVトランスジェンダーノンバイナリーとして、外を出歩く時も女性の格好をするようになってからは、あまり髪を短くするのもなあ……と思って何となく伸ばしていたのですが、何せ上から下まで短く刈り込んでいるのが伸び放題になったのでだんだんボサボサになってきちゃったんですよね……こないだ実家に帰った時も母親からそれを指摘されたし……。
将来的に髪を(ある程度)きれいに伸ばすためには、襟足の方をカットして調整しなければならないだろう! ということはWeb上でも情報を集めて確信したところなので、今回勇気を出して! ちゃんと女性の格好をして! 行って来たんです!
最近は女性らしい格好をして出かけることも抵抗がなくなってきたのですが、それは「周りの人は誰も私のことなんか気にしないだろう」という安心感があるからです。ただ今回は近い距離でコートを脱ぎ、自分の女性らしい格好を見てもらうわけですから、結構ドキドキしました……偏見や好奇の眼にさらされるとしても『在りたい私』でいる覚悟はありますが、やっぱり……ね。
とはいえ髪型は、自分でどうすることもできません。大体どんな髪型になりたいかというイメージさえ出来上がっていない私が頼れるのは、もはや理美容師の方たちしかいません。本当は美容室の方に行こうかと思いましたが、すぐに入れるのが理容室の方だったのでそちらに座り、観念してすべてを自白する容疑者のように、正直に自分の心を打ち明けました。
「伸ばしたいと思っているので、上の方は切らなくていいです。
下の方とかがボサボサにならないよう、切りそろえるような感じでお願いします」
そして、それを聞き入れてくれた女性の店員さんによって襟足を切りそろえ、カットの数倍の時間をかけてブローしてもらい、極度のくせ毛である私の髪をセットしてもらいました。
「伸ばすためには、上の方を髪を伸ばさなくちゃね。下の方とは伸びる速さが違うからね」
確かにWeb上でもそのような記事がありました。それは知識としては得ていましたが、そういうふうに声掛けをしてくれたのが嬉しくて、ちょっと大げさにお礼を言って帰ってきました。伸ばし途中なのでほとんど髪型は変わりませんが、ただ、伸ばし放題のボサボサ感は確実に変わりました。
懲役300年みたいな写真の撮り方をしてみました。まあ……途中経過としては、こんな感じですね。
今回、私のお願いや気持ちをきちんと伝えたので、次回も同じ理容室に行きます。そして少しずつ、整えながら理想の髪型をさがしてみたいと思います。またよろしくお願いいたします!
*
実は結構な薄毛に悩んでいて、男性として生きるのであれば「無くなっても仕方がない」とあきらめていたし、女性として生きる時はウィッグを付けるのもアリかな、とも思っていました。実際(コスプレ・演劇用の)ウィッグは持っているのですが、明らかに雰囲気が浮いちゃうんですよね。これは本当の私じゃない! って感じがして。いやそれは金髪とか明るいブルーとか、ちょっと特殊なカラーだからなんですが、せっかくCVトランスジェンダーノンバイナリーとして生きるのであれば「地毛&ノーメイク」じゃなきゃいけないかな! と思ったので、時間と手間をかけて髪を育てることにしました。とりあえず基本的なケアとして、きちんと髪を生やすことから始めます。そして天より授かったこの肉体をもって、ノンバイナリーとして生きてみたいと思います。
ええ、私の『在りたい私』は、この肉体で生活する世界にて実現してみせます。できるかどうかわかりませんが、ここまで来るのさえ1年近くかかったわけですからね。さらに時間をかけて少しずつ、手の届く範囲で変えていきたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。
鳴瀬桜華でした。
こんにちは。鳴瀬桜華です。
髪を切ってきました。
「それがどうした」という向きもあろうかと思いますが、駆け出しCVトランスジェンダーノンバイナリーの私にとっては大変な勇気を必要とし……それだけに大きな一歩を踏み出した……それほど重大な出来事でした。
本来このブログでは、わざわざ書き手が名乗って書くことをしないのですが、今日は特に「CVトランスジェンダーノンバイナリー・鳴瀬桜華」として、そのことについて書きたいと思います。
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男性として生きることに疑問を持たなかった時代は、髪を切るというのは「必要に迫られて行う」ものでした。一回ごとに発生するコストを考えると可能な限り頻度が少ない方が良い。だから一度に結構な短さまで刈り込みます。
さらにその注文の方法もアバウトで、「短めに……」「ワイシャツの襟にかからないように……」「自然な感じで……」とかって程度で、あとは基本的に店員さんのセンスにゆだねます。どんな髪型にされようと「はい、こんな感じで大丈夫です」と言って出てきます。正直(着るものがそうであるように)最低限の清潔感さえあれば、自分の見た目なんかどうでもいいと思っていたのです。
CVトランスジェンダーノンバイナリーとして、外を出歩く時も女性の格好をするようになってからは、あまり髪を短くするのもなあ……と思って何となく伸ばしていたのですが、何せ上から下まで短く刈り込んでいるのが伸び放題になったのでだんだんボサボサになってきちゃったんですよね……こないだ実家に帰った時も母親からそれを指摘されたし……。
将来的に髪を(ある程度)きれいに伸ばすためには、襟足の方をカットして調整しなければならないだろう! ということはWeb上でも情報を集めて確信したところなので、今回勇気を出して! ちゃんと女性の格好をして! 行って来たんです!
最近は女性らしい格好をして出かけることも抵抗がなくなってきたのですが、それは「周りの人は誰も私のことなんか気にしないだろう」という安心感があるからです。ただ今回は近い距離でコートを脱ぎ、自分の女性らしい格好を見てもらうわけですから、結構ドキドキしました……偏見や好奇の眼にさらされるとしても『在りたい私』でいる覚悟はありますが、やっぱり……ね。
とはいえ髪型は、自分でどうすることもできません。大体どんな髪型になりたいかというイメージさえ出来上がっていない私が頼れるのは、もはや理美容師の方たちしかいません。本当は美容室の方に行こうかと思いましたが、すぐに入れるのが理容室の方だったのでそちらに座り、観念してすべてを自白する容疑者のように、正直に自分の心を打ち明けました。
「伸ばしたいと思っているので、上の方は切らなくていいです。
下の方とかがボサボサにならないよう、切りそろえるような感じでお願いします」
そして、それを聞き入れてくれた女性の店員さんによって襟足を切りそろえ、カットの数倍の時間をかけてブローしてもらい、極度のくせ毛である私の髪をセットしてもらいました。
「伸ばすためには、上の方を髪を伸ばさなくちゃね。下の方とは伸びる速さが違うからね」
確かにWeb上でもそのような記事がありました。それは知識としては得ていましたが、そういうふうに声掛けをしてくれたのが嬉しくて、ちょっと大げさにお礼を言って帰ってきました。伸ばし途中なのでほとんど髪型は変わりませんが、ただ、伸ばし放題のボサボサ感は確実に変わりました。
懲役300年みたいな写真の撮り方をしてみました。まあ……途中経過としては、こんな感じですね。
今回、私のお願いや気持ちをきちんと伝えたので、次回も同じ理容室に行きます。そして少しずつ、整えながら理想の髪型をさがしてみたいと思います。またよろしくお願いいたします!
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実は結構な薄毛に悩んでいて、男性として生きるのであれば「無くなっても仕方がない」とあきらめていたし、女性として生きる時はウィッグを付けるのもアリかな、とも思っていました。実際(コスプレ・演劇用の)ウィッグは持っているのですが、明らかに雰囲気が浮いちゃうんですよね。これは本当の私じゃない! って感じがして。いやそれは金髪とか明るいブルーとか、ちょっと特殊なカラーだからなんですが、せっかくCVトランスジェンダーノンバイナリーとして生きるのであれば「地毛&ノーメイク」じゃなきゃいけないかな! と思ったので、時間と手間をかけて髪を育てることにしました。とりあえず基本的なケアとして、きちんと髪を生やすことから始めます。そして天より授かったこの肉体をもって、ノンバイナリーとして生きてみたいと思います。
ええ、私の『在りたい私』は、この肉体で生活する世界にて実現してみせます。できるかどうかわかりませんが、ここまで来るのさえ1年近くかかったわけですからね。さらに時間をかけて少しずつ、手の届く範囲で変えていきたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。
鳴瀬桜華でした。
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