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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
こんばんは

 これでも植物とか育ててます

 高杉です。



 2021年10月。前職である青森県十和田市のホテルが一番忙しい時期、すなわち精神的にもっとも厳しい時期でした。具体的にどうだったかってことを、わざわざ改めて書くことはしませんが、一番厳しい時間であったと思います。突発的にカーッとなって……というわけではなく、色々なことを考えてやってみてダメだったから「もうだめだ、おしまいだ」と力なくうなだれて「その選択」を――一度実行に移せば、もう二度と戻れない選択を――する直前まで行きました。

 そんな時期に、「植物でも育ててみれば、少しは気持ちが和らぐかな」と思って買ったのが、この「アロマティカス」というものでした。

 青森時代から1か月ちょっとの実家生活を経て仙台へ。ずっと一緒に暮らしてきましたが、仙台に引っ越してきたある日、アクシデントがあって……ひょろ長く成長したアロマティカスの上にモノを落として、そのほとんどをへし折ってしまったのです。

 慌てて、折れた先端を土に突き刺して蘇生を試みましたが、「無駄なあがきだ」と思って、全部捨てました。そして半年かけて育てたアロマティカスは壊滅状態に陥ってしまいました。

 「いつだってオレは途中でダメにしちまう……
  くだらない男さ……」

 って、『ジョジョの奇妙な冒険』のアバッキオのようにクサッてしまうかというと、そうはいきませんでした。


 なぜなら。私は以前の私のように、絶望することができなかったからです。

 めちゃめちゃになったアロマティカスの鉢をよく見ると、それまで何もなかったところからモコモコッと葉っぱが出てきたのを見ていたからです。

 「一度ダメになっても、まだ生きているなら、もう一度よみがえるはずだ」

 そんな希望がつぶれなかったからです。自分の理性が何を言おうが、うるせーコノヤローとばかりに激烈反発。

 「とにかく自分もこの街で生きていかなくちゃいけないだ、だから一緒に頑張って」

 そう思って毎日毎日様子を見ていたら、なかなかどうして。毎日びっくりするぐらい力強く葉を広げているじゃありませんか。

 

 いまいちわかりづらいかもしれませんが、「この中の、うなだれた奥と手前の2本以外は、すべて折れて土だけの状態だった」のです。確かに何もない土の中から謎の葉っぱが広がり始めていましたが、その時点では果たしてアロマティカスなのかそれ以外の雑草なのか、わかりませんでした。

 土の上の葉っぱがへし折れても、根っこが生きていれば、必ずまた復活する。

 一生懸命育て続けたアロマティカスは、確かに育ち続けましたが、ひょろひょろと細長くて、葉っぱの重さに耐えきれないようなひ弱な植物になりました。それゆえ――とは言いませんが、アクシデントでへし折れて、いったんは壊滅状態になりましたが、今は以前よりも力強く成長しています。

 そこに希望を感じます。4月から始まった私の新生活は、やっぱりこのアロマティカスとともにあるような気がします。毎日の成長を楽しみにしながら、明日も生きていきます。

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