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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
今日は弟者を新花巻駅というところに送って来ました。

岩手県花巻市(現在の私の職場がある場所でもある)にある、新幹線が停車するための駅だから、新花巻駅。新横浜とか新大阪とか、そういう意味での『新花巻』です。

まあ新横浜とか新大阪とかであれば、人の出入りも激しいでしょうから、街も発展するでしょう。しかしながら新花巻駅周辺はとっても寂しいです。駅の建物を出ると、元々JAの建物だったレストラン兼土産物屋が一件ポツンと建っているだけ。とっても、と〜っても寂しい感じです。

しかも市街中心部へは結構な距離があります。徒歩で向かおうとすると気が遠くなるくらいの距離があります。途中の風景も田畑と住宅地ばかりで、コンビニがかろうじて1〜2軒あるかな? という感じです。

まあ、こういった立地条件は仕方がないと思うんですけどね。当然ながら、まず線路ありきですから。超特急で南北を結ぶために必要な設備があって、その途中途中に駅が出来る。そういうものですから、これは仕方がないんだろうと思います。


と、自分なりに考えていると、駅周辺で新花巻駅設立に至るまでの経緯を書いた記念碑を発見。なかなかの長文で詳細に記されたそれは、当時の花巻市民の汗と涙によって勝ち取った激闘の記録でした。

それによると、元々国鉄としては花巻市に新幹線の駅を作る予定はなかったのだと言います。新幹線が通れば、当然花巻市にも駅が出来るだろう……と市民は期待していたのに、それがかなわなかった。そこで有志が立ち上がり、何千人もの市民をまとめあげて国鉄やら県知事やらに直訴。あまりの熱意に負けた国鉄側は、駅建設のための費用(数十億円)を花巻市側が負担することなどを条件に新花巻駅を作りました。国内でもあまり例をみない、「花巻市民の、花巻市民による」新幹線の駅なのです。


今までは『時々立ち寄る街』だったのが、今は『週5日滞在する街』になった花巻市。そこに生きた熱き人々の伝説は、少しずつ花巻市民になりつつある私の心を激しく打ちます。そして、この街をもっともっと知り、好きになりたい――そう思ったのでした。

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