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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
この本を手に取った理由は、ほんのちょっと前までその存在さえ知らなかった『女子スキージャンプ』という競技のことをきちんと知りたかったからです。

 言うまでもなくテレビでは連日? 高梨選手のことが取りざたされます。オリンピック直前までは、もう朝の情報番組(めざましテレビ)から夜の情報番組(スーパーニュース)まで、なんだかんだと報道されていましたよね。

 でも「そういうのって、なんか嫌だな」って思ったんです。天才少女とかメダル確実とか、そうやって持ち上げるのはいいんですけど、逆に言えば、「そういうのがなければ、価値はないのか?」と。順位のつくスポーツの選手だから、「そうだ」という人もいるかもしれませんが、私はそうは思いません。順位は後からついてくるもので、選手が「やりきった」と思えるかどうかが大事だと考えているからです。

 そういったことを理解するためには、できるだけ選手の側から見なければいけない。そう思っていたところなので、小説という形ではあるものの、これを読んだ次第です。一応ちょっと書店で立ち読みして、ラノベ的な、お手軽な展開ではなく、結構まじめな青春スポーツ小説って感じだなという手ごたえも得たことだし。


 完全アウェーの転校生、さつき。スキージャンプの天才美少女、理子との出会いが、孤独で憂鬱な日々を塗り変えていく―わくわく、ハラハラ、うるうる。全部が詰まった青春小説。



 一通り読み終えた感想としては、まあ、これまでに読んだ青春スポーツ小説(私が読んだ感想については特集ページでまとめています)ほどの熱さはありませんでしたが、十分に楽しめました。比べる対象が、日常生活に支障が出るくらいの異常燃焼だったんで、少しも見劣りするものではありません。すごくよかったです。

 それに、スキージャンプ競技の何たるかは少しわかった気がしました。踏み切りのタイミングとか、空中姿勢とか、そういった細かい技術的なこととかね。知識があれば実際の競技をテレビで見る時の気持ちも色々と変わってくるというものです。そのスゴさが具体的にわかるというか。

 あと、男と女は違うんだな、ということもわかりました。女の子には、ヤローには物理的に絶対に理解できない悩みがあるのだな、と。だからいいとか悪いとかではなく、まずはそういった『違いがあること』をちゃんとわかっていなければならない、と思ったのです。これは先ほどあげた青春スポーツ小説の中でも書かれていたことですけど。

 またひとつ、いい経験をしました。

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