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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
アオシマの「トヨタ・セリカXX」というプラモデルを作りました。

 もともと車が大好きだったので、車のプラモデルとかも昔は作っていたのですが、あいにく手先が不器用なタチだったのでね。あまり上手にキットを作ることができなかったのです。

 それでも、すでに200個くらいガンプラを作ってきた職人はだしの弟者の影響を受けたのか、はたまた『湾岸ミッドナイト』のゲームで同じ車を操縦し始めたからなのか。買ったはいいものの長いことほったらかしにしていた当キットを手がけ、2時間ほどで一気に作り上げた次第です。

 図工が『2』で美術が『2』だった私が、数年ぶりに作った代物ですから出来が良いも悪いもありません。ただ、「プラモを作るのって楽しい」そういうことを感じることができたので、十分に意義があったといえるでしょう。


 そんなプラモデル作りと平行して、今年の正月に買った「コンビニたそがれ堂」を読みました。

 いきなりあとがきの話からして恐縮なんですが、本作は元々子ども向けに書かれた物語だったそうですが、文庫化にあたりターゲットを大人にシフトさせ、文字数や漢字表記などを修正したのだそうです。つまり私のような三十代のオッサンが読んでいたく感動してもいいってことなんです(まあ私は本当に子ども向けの本だろうと何だろうと読めば感動しますが)。

 あるいは、むしろ私のような人間が読むべきなのかもしれません。本作はとにかく温かい物語ばかりです。このところは仕事が妙に忙しくて、その割にあまりはかどらなくて、さながらモニュメント・バレーの如く心がすさみきっていたのですが、それがほぐされ、癒される。そんな不思議な物語です。

 ポイントとしては、ここなのかもしれません。どちらかというと反発的で、通り一遍の癒し系ツールでは満足しない犬神。一言で言えば偏屈な性格なので、「何をこの」とか「そんなものに乗っかるおれではないぞ」とかといって、突っぱねてしまうのですが、これはそんな私も手が出せない。そんな雰囲気を持っています。

 そのまま物語を読み進めていくうちに、少しずつ少しずつ心がほどかれていくんですね。

 それでも中盤までは「本当に、このまま癒されていって大丈夫なの?」「何か、悲しい結末が待ち受けているんじゃないの?」と身構えていました。もしかしたら、そんな私の心をもコンビニの店員のお兄さんは見抜いていたのかもしれません。まあ、そういった結末がないわけではないのですが、それでも最後は心が温かくなる。生を肯定するような、そんな結末。そういうことなんです。


 99年に高校の図書館で「はるかな空の東」に出会って以来、もうすぐ15年になりますが、やはり村山早紀先生の本はいいなと思うのです。骨太な力強さを持った上橋菜穂子先生とはまた違った意味で、すごく重要なポジションをしめている気がします。

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