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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 今年は新撰組結成から150年という節目なんですね。

 特にそういったことを意識せず、「燃えよ剣」を読み、さらに歴史人の新撰組特集を買ってしまった私。

 さしあたって私は新撰組隊士としては著しく不適であると思われるので、コスプレ等々をしてみたいとは思わないのですが、かといって「人斬り集団」「テロリスト軍団」などと糾弾するつもりもありません。

 同じ生き方をすることは無理ですが、遠めに見て憧れの気持ちを抱く。その程度の感情はあります。これでいいと思っております。


 そんなこんなで「燃えよ剣」を読んだ余勢を駆って一息に読みきってしまった短編集「新撰組血風録」。今日はその中の、近藤局長の『虎徹』について。

 支度金20両で名刀・虎徹を用意してほしいと商人のところに頼んだ近藤局長。虎徹が20両で用意できるわけがないんだし、これでいいやとばかりに商人が用意したのは「偽ものの」虎徹でした。

 ところが局長はその「偽ものの」虎徹を気に入ってしまい、最終的には「おれが虎徹だと言ったら虎徹なんだ」といったとか言わなかったとか。偽虎徹を俺虎徹にしてしまったのです。

 先日「もしもシリーズ」を通じて菊一文字の話を書きましたが、あの記事の引用元サイトでは、

 「清麿(実際に近藤局長が持っていた刀)は虎徹よりも価値がある刀であり、虎徹は知らなくても刀を見る目があった近藤ならではの選択であった」

 といった意味合いのことを書いておられた気がします。

 やはり、近藤局長はすごいのです。

 
  *


 この短編では、後に斎藤一氏が「本ものの」虎徹を見つけてきてしまいます。ただ、土方副長が「虎徹は局長だけのものだから、これはしまっておこう」と言うことにし、結局押し入れに放り込んでしまいました。規律を守らせるために容赦ない粛清の嵐を吹かせた副長ですが、時々見せる人間くささ(ほかには、俳句を読む時とか)。こういうのがやっぱり、魅力なのかなと思います。

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