nkyさんのブログで、西尾維新の『自分との戦い』という言葉に対する見解がありました。いや、小説の人物の台詞として、そういうことが書かれているだけなので、作者自身の気持ちなのかどうかはわかりません。なので、その言葉じたいに対して私が思ったことを、まとめます。
いわく「力が弱いものや持たざる者はすぐにそういうことを言い出す」と。「敵には勝ち目がないからなのか、いくらでも融通の利く自分との戦いを始めてしまう」と。そういうことだそうです。
でも、それっていうのは「大いなる欺瞞」であり、「絶対にやっちゃいけないこと」である、というんですね。
なぜなら「自分は味方」であり、「信頼すべき己を敵としてしまったときこそ、人は真の敗北者になってしまう」のである……ということだそうです。
ほほう、と思いました。これまであらゆるメディア(バトル系少年マンガなど)において「自分との戦い」を推奨され、実際にそういったことを何回も何十回も繰り返してきた私にとっては、それをまるごと否定するような言葉です。あまりに強力すぎてグラグラと気持ちが不安定になってしまいます。
で、一晩考えてみたんですが、私はやっぱり「自分との戦い」というやつが好きだし、そういうことをしてきたから今があるんだろうな、と思うのです。
強い敵と戦う時は、自分はその敵よりももっと強くならなければいけない。そのために頑張る。実際に頑張るのは私だけど、めんどくさいサボりたいと思う私もいる。
そこで『自分との戦い』が起きるんですよね。まず自分に勝たないといけない。そうして内側をちゃんとしてからじゃないと、前に進めないし、信頼も何も出来ません。
そうやって自分との戦いを繰り返して、高めることで、私はここまで来たのです。それがなかったら、たぶんどこかに不時着してそれっきりになっていたと思います。
力が弱いもの、持たざる者で結構です。この生き方を『敗北者の生き方』だと言うのなら、ウググとうなりつつ言葉を受け止めるしかありません。
ただ、受け止めはしますが、受け入れはしません。端的に言えば「何をこの」という感じです。だって、力が弱いからもっと強くなりたいと思うし、持たざる者が何かを持ちたいと思うから、頑張るんじゃないですか? なんてね。
*
私が今まで見てきた、マンガやゲームにおける『自分との戦い』を振り返り、真っ先に思い出したのは……『リュウ(ストリートファイター)』でした。
永遠の挑戦者。孤高の求道者。格闘ゲーム史上、もっとも『自分との戦い』を重んじる男。特に時系列上いちばん年齢を重ねている『III』のリュウなんかは、技も言葉も重くて大好きです。少しずつ強くなる、それがいいんだ。
リュウ セリフ集
……うん、やっぱり私はリュウが好きです。でもって、こういうリュウの生き方が好きです。そこにシビれるあこがれるゥ! というと少々軽いですが、いや本当に、憧れる生き方です。あれ、今日って何の話でしたっけ。
追記(12月8日)
色々と誤解していた節があったみたいです(まず小説ではなくて漫画だとか)。まあ、まったく知らない人間が、いきなり前後関係なしに触れるとこういうイメージになるんだということでね。せっかくそういうことをまとめた記事なので、削除はしません。
いわく「力が弱いものや持たざる者はすぐにそういうことを言い出す」と。「敵には勝ち目がないからなのか、いくらでも融通の利く自分との戦いを始めてしまう」と。そういうことだそうです。
でも、それっていうのは「大いなる欺瞞」であり、「絶対にやっちゃいけないこと」である、というんですね。
なぜなら「自分は味方」であり、「信頼すべき己を敵としてしまったときこそ、人は真の敗北者になってしまう」のである……ということだそうです。
ほほう、と思いました。これまであらゆるメディア(バトル系少年マンガなど)において「自分との戦い」を推奨され、実際にそういったことを何回も何十回も繰り返してきた私にとっては、それをまるごと否定するような言葉です。あまりに強力すぎてグラグラと気持ちが不安定になってしまいます。
で、一晩考えてみたんですが、私はやっぱり「自分との戦い」というやつが好きだし、そういうことをしてきたから今があるんだろうな、と思うのです。
強い敵と戦う時は、自分はその敵よりももっと強くならなければいけない。そのために頑張る。実際に頑張るのは私だけど、めんどくさいサボりたいと思う私もいる。
そこで『自分との戦い』が起きるんですよね。まず自分に勝たないといけない。そうして内側をちゃんとしてからじゃないと、前に進めないし、信頼も何も出来ません。
そうやって自分との戦いを繰り返して、高めることで、私はここまで来たのです。それがなかったら、たぶんどこかに不時着してそれっきりになっていたと思います。
力が弱いもの、持たざる者で結構です。この生き方を『敗北者の生き方』だと言うのなら、ウググとうなりつつ言葉を受け止めるしかありません。
ただ、受け止めはしますが、受け入れはしません。端的に言えば「何をこの」という感じです。だって、力が弱いからもっと強くなりたいと思うし、持たざる者が何かを持ちたいと思うから、頑張るんじゃないですか? なんてね。
*
私が今まで見てきた、マンガやゲームにおける『自分との戦い』を振り返り、真っ先に思い出したのは……『リュウ(ストリートファイター)』でした。
永遠の挑戦者。孤高の求道者。格闘ゲーム史上、もっとも『自分との戦い』を重んじる男。特に時系列上いちばん年齢を重ねている『III』のリュウなんかは、技も言葉も重くて大好きです。少しずつ強くなる、それがいいんだ。
リュウ セリフ集
……うん、やっぱり私はリュウが好きです。でもって、こういうリュウの生き方が好きです。そこにシビれるあこがれるゥ! というと少々軽いですが、いや本当に、憧れる生き方です。あれ、今日って何の話でしたっけ。
追記(12月8日)
色々と誤解していた節があったみたいです(まず小説ではなくて漫画だとか)。まあ、まったく知らない人間が、いきなり前後関係なしに触れるとこういうイメージになるんだということでね。せっかくそういうことをまとめた記事なので、削除はしません。
トラックバック() | コメント(2)
補足です
nky すみません、ちょっとばかし補足を……。
あくまであの台詞はいわゆる「敵」側の人間の台詞です。
「ここからは自分との戦いだ」と
発言している人間がいて、
取り上げた台詞はそれに対する皮肉です。
それと「めだかボックス」は小説ではなく漫画です。
(西尾維新は原作です)
まだ連載中の作品ですので
今後この発言が否定されることもあるかもしれません。
また、いわゆる「王道」を逆手に取った
メタな台詞まわしや展開が売りの漫画でもあります。
あの部分だけ切り取ると、
ちょっと御幣が出てしまいますね。
なんだか失礼しました……。
それはそれとして、
私もいぬがみさんとおおよそ同じような感想を抱きました。
私もリュウのように、自分との戦いを続けるつもりです。
少しずつ強くなる、それがいいんだ…
なるほど!
いぬがみ ……ということだったんですね
でも、ちょっとホッとしました
作者の主張としてそんなこと言われたら
どうしようって思っていたので(笑)
とはいえ、nkyさんのブログであの言葉
を見たから、改めてそういったことを考える
キッカケとなったのはそのとおりなので、
また何かハッとさせられるような言葉を
もらえればと思います
nky すみません、ちょっとばかし補足を……。
あくまであの台詞はいわゆる「敵」側の人間の台詞です。
「ここからは自分との戦いだ」と
発言している人間がいて、
取り上げた台詞はそれに対する皮肉です。
それと「めだかボックス」は小説ではなく漫画です。
(西尾維新は原作です)
まだ連載中の作品ですので
今後この発言が否定されることもあるかもしれません。
また、いわゆる「王道」を逆手に取った
メタな台詞まわしや展開が売りの漫画でもあります。
あの部分だけ切り取ると、
ちょっと御幣が出てしまいますね。
なんだか失礼しました……。
それはそれとして、
私もいぬがみさんとおおよそ同じような感想を抱きました。
私もリュウのように、自分との戦いを続けるつもりです。
少しずつ強くなる、それがいいんだ…
なるほど!
いぬがみ ……ということだったんですね
でも、ちょっとホッとしました
作者の主張としてそんなこと言われたら
どうしようって思っていたので(笑)
とはいえ、nkyさんのブログであの言葉
を見たから、改めてそういったことを考える
キッカケとなったのはそのとおりなので、
また何かハッとさせられるような言葉を
もらえればと思います
この記事へのコメント
すみません、ちょっとばかし補足を……。
あくまであの台詞はいわゆる「敵」側の人間の台詞です。
「ここからは自分との戦いだ」と
発言している人間がいて、
取り上げた台詞はそれに対する皮肉です。
それと「めだかボックス」は小説ではなく漫画です。
(西尾維新は原作です)
まだ連載中の作品ですので
今後この発言が否定されることもあるかもしれません。
また、いわゆる「王道」を逆手に取った
メタな台詞まわしや展開が売りの漫画でもあります。
あの部分だけ切り取ると、
ちょっと御幣が出てしまいますね。
なんだか失礼しました……。
それはそれとして、
私もいぬがみさんとおおよそ同じような感想を抱きました。
私もリュウのように、自分との戦いを続けるつもりです。
少しずつ強くなる、それがいいんだ…
あくまであの台詞はいわゆる「敵」側の人間の台詞です。
「ここからは自分との戦いだ」と
発言している人間がいて、
取り上げた台詞はそれに対する皮肉です。
それと「めだかボックス」は小説ではなく漫画です。
(西尾維新は原作です)
まだ連載中の作品ですので
今後この発言が否定されることもあるかもしれません。
また、いわゆる「王道」を逆手に取った
メタな台詞まわしや展開が売りの漫画でもあります。
あの部分だけ切り取ると、
ちょっと御幣が出てしまいますね。
なんだか失礼しました……。
それはそれとして、
私もいぬがみさんとおおよそ同じような感想を抱きました。
私もリュウのように、自分との戦いを続けるつもりです。
少しずつ強くなる、それがいいんだ…
……ということだったんですね
でも、ちょっとホッとしました
作者の主張としてそんなこと言われたら
どうしようって思っていたので(笑)
とはいえ、nkyさんのブログであの言葉
を見たから、改めてそういったことを考える
キッカケとなったのはそのとおりなので、
また何かハッとさせられるような言葉を
もらえればと思います
でも、ちょっとホッとしました
作者の主張としてそんなこと言われたら
どうしようって思っていたので(笑)
とはいえ、nkyさんのブログであの言葉
を見たから、改めてそういったことを考える
キッカケとなったのはそのとおりなので、
また何かハッとさせられるような言葉を
もらえればと思います
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック