昨日は、おとといフィルムを忘れて写真を取れなかった雫石町は鶯宿(おうしゅく)の『逢滝』というところに行ってきました。
この鶯宿というところは、ある程度までは広い道路と広いホテルが立ち並ぶ、ごくありふれた温泉街なのですが……あるエリアから急に道が狭くなり、街の密度が濃くなります。要するに、つげ義春のマンガに出てくるような温泉街の雰囲気が、そのまま残っているのです。
一応大きなホテルもありますが、そういった建物といっしょに民宿や旅館があり、さらに居酒屋やスナックがあり、理容店などがあり。私は体験がありませんが、温泉に入ったあと浴衣姿でフラフラと街を歩き、居酒屋でお酒を飲む……といった昭和の楽しみ方が(たぶん)できる街なのです。
この逢滝は、街から1キロ弱離れたところにある景勝です。昨日の『不動の滝』のようなダイナミズムはありませんが、いくつもの滝が絶え間なくズドドドと流れる姿はなかなかのもの。やや控えめなところなのです。
さて、今度はフィルムも電池もバッチリということで、勇んでやってきたものの……山の中にある遊歩道は倒木で通行止め。またか!
まあ、元々この逢滝は舗装道路沿いにあるので、それほど困難はありません。それに雨が降っていて、道幅が極端に狭い&特に柵などもない遊歩道は危険極まりないので、通行止めでなくても、歩かない方が安全というもの。足を滑らせたら落差数メートルの川に転落してしまう恐れがあるのです。
それよりもちょっと残念だったのは、微妙に紅葉のピークよりも早かったと言うこと。結構、緑色の葉っぱも多かったのです。
それでも、何とか秋っぽい雰囲気を探して、いっぱい写真を撮って来ました。特に景色のいいところは、携帯電話のカメラでも撮りました(上の画像です)。
「来て見ればいいんだから、写真なんて撮ったって仕方がない」と思っていた時期もありましたが、あの震災のあと、「今見ている景色を、もう一度見られる保証はない」ということに気づかされた犬神。やっぱり写真っていいと思いました。……そして、その上で、「綺麗だと思った景色を、どうやったら写真に残せるか」というのをこれからも考えていきたいと思います。
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