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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
大事なことは教えられない
経験でしかわかっていけない――。

とはよく言ったもので、たとえば「凍結路は滑る」というのは、運転する人間は誰でもがわかることですよね。……少なくとも知識としては、あろうかと思います。

では実際にどういう風に滑るのか。さらにもう一歩進んで、滑った時にどうしたらいいのか。そういったことになると、これはもう自分の体を通して理解するしかないわけで、人は聞く、見る、やる――聞いたことは忘れるが見たことは覚えている、そしてやったことは理解していく、という富永さんの言葉通りになるわけですが、それよりも私は冒頭の太田さんのセリフが好きで、ずっとこころに残っているのですよね。

今日は図らずも、実際にそれを体験してきました。

午後9時近くの主要国道。南は東京北は青森までつながる東北の背骨・国道4号線を北に向かって時速70キロそこそこで爆走、私のキャブレター+デストリビュータによる、コンピュータのかけらもない完全アナログ制御な竜は快調に走っていたのですが、数百メートル先で渋滞が発生。下り坂、前の車が減速したし、おれも減速しなきゃな。

クン(ブレーキペダルを4割踏み込む)

……ギュウウウウゥゥゥゥゥウウウッ

ものすごい勢いでタイヤが空転し、トラクションが消失、前車との距離が急速に詰まってぶつかりそうになりました。

誰かにぶつけちゃそのあとの金がかかるから、せめて自損事故で済ませようと思い、とりあえず左にハンドルを切りました。しかしながらガードレールもなく、歩道と車道を分けるあのコンクリートの10センチくらいのやつしかなかったため、そのまままっすぐ行ったらコースアウトで無事じゃすまないかなと。

だったら、最悪そこにこすりつけて減速できるかな、と思っていると、思いのほか前の車との車間距離が開いたので、どうにか復帰できるかな? と思い、慌てて反対方向にハンドルを切り返し、なんとかトラクションが戻ったので、そのまままっすぐ走りつづけ、どうにか帰ってきた次第です。後ろの車がやけに車間距離をあけてくれました。相当やばいやつだと思ってたんでしょうね。

ともあれ、半ば絵崎教授のように(「うおおおお!」「ひいいい!」)リスキーな体験を図らずもするハメになった犬神ですが、感覚としては、正直なところ「グランツーリスモ」とかで体験した技術が役に立ったのかなと思います。

ミュー(摩擦係数)が低い路面でハンドルを切った時、車が滑り出して、そこからまた体勢を立て直すために反対側にハンドルを切り、それでおつりをもらいながらどうにかまっすぐ走るというあの感覚。

ゲームでそういった「もしも」のシミュレートが出来る、とは言いません。ですが事実として、ゲームの中で何百回と繰り返し体験してきたその感覚が、現実における「もしも」の時に役に立った、ということをひとつ、書き残しておくこととしましょう。

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