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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 昨日は、月に1度の病院通いの日。……私ではなく祖母(ばーちゃん)のね。

 車内にて待機の時間が長いので、先日買い求めた梶井基次郎『檸檬』と澁澤龍彦『三島由紀夫おぼえがき』を読みました。

 ただし、どちらも中途半端なところで止めてしまいました。

 どちらも非常に面白かったのですが(特に後者)、そのために読んでいると当時――70年代とかそれ以前というわけではなく、私が実際に本を読みまくっていた高校生・大学生のころにタイムスリップしてしまって、帰ってこられなくなりそうな気がしたからです。


 まだ全部読みきっていないので感想は改めて書きますが、個人的な親交があったこともあり、非常に鋭く……なおかつ優しい言葉でつづられています。私が生まれた時、三島氏はすでに歴史の中の人だったのですが、この人に関する評論(というかエッセー)は、澁澤氏のコレだけでいい気がします。

 あと、梶井基次郎は、現代文のテキストで初めて触れたのですが、当時のあやふやな思考の私にピッタリはまったんですよね。八百屋の店頭にあったレモンを手にして、最終的に京都の丸善を爆破するテロリストに自分を仕立て上げてしまう空想好きのところとかを自分に重ねて……。


 それはすごく心地いいんですよね。その気になればどんどん(心の)世界が広がって、ずっとその中で色々な思索や想像にふけることができるのですが、あいにくそれをやるためには時間がない。何にでもなれる20歳前後のころならともかく、もうすぐ30歳ですからね。それがいいか悪いかはともかく、それなりに生きなければなりません。

 だから、ちょっとずつ、読みます。何とか行って帰って来られるくらいの分量を、小分けにして少しずつ読んで行こうと思います。

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