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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。


 大山さんはずっと前から『ドラ声』と言われていたそうですが、元々それはあの独特な声を悪く言う言葉だったといいます。それなのに若い女の子に「ドラえもんの声だからドラ声って言うんですよね」といわれてビックリした、と言う話が本文中にあって……。

 たぶん、生まれた時からずっとドラえもんの声を聞いて育ってきて、あとから大山さんのことを知ったから、そういう言い方になっちゃうんでしょうね。って、私も『ドラえもんの声だからドラ声』だと思ってたのです。


 さて、この本は声優としてのキャリアのほとんどをドラえもんのために費やしてきた大山さんが、収録の時のことを振り返っていろいろと書いている思い出の一冊です。

 ってことはよくある「ドラえもんファンのための本」というよりは、「ドラえもんの声を演じていた大山のぶ代ファンのための本」という雰囲気なのかな。そう思いました。

 もちろん、大山さんら声優陣の立場から見た『ドラえもん』の物語でもあるので、私たちが見ていたテレビアニメや映画の裏側ではどんなドラマがあったのか? という楽しみもあります。

 そして藤本先生の逝去、大山さん自身が降板を決意したいきさつ、など……。このあたりは、一行一行がすごく重いと言うか、ギュッと心に訴えかけてくるような、そんな感じがしました。


 初めて聞いた時は「なんだよこれ!?」と思ってしまった水田わさびサンの『新・ドラ声』も5年くらいが経過し、大分慣れました。むしろ古い時代の、大山さんのドラ声を聞いた時、ちょっと新鮮な気持ちになってしまうくらいです。

 ……それでも、私が子どもの頃からずっと一緒にいてくれたドラえもんは、大山さんのドラであり、のび太、スネ夫、ジャイアン、しずかちゃん……も、みんな、あの声優陣だったんだよな……。

 そんな風にちょっと懐かしいような、新鮮なような、気分でした。なんか全然書評になってなくてごめんなさい。でも、改めてドラえもんが好きになる。そんな本です。


 (ちなみにタイトルにつけた「あの子」とは、もちろんドラさんのことです。大山さんは声を演じつづけている26年間……あるいは今も? ずっと「あの子」と呼んでいたそうです。そして大山さん自身がちょっと悩んだりした時、ポーンと決心をつけさせるような一言を投げかけてくれたりしたそうです)

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