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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 先日、というかおとといなのですが、『宮澤賢治記念館』に行ってきました。

 最近、『春と修羅』の初版本が入荷したという情報をキャッチしたからです。

 それ以外の展示物というのは、まあ何度も通った場所なので、特に新しい発見はないのですが……ただ、宮澤賢治の世界にたっぷり浸れるので、何度来てもいい気持ちになってしまいます。

 
 お目当ての『春と修羅』初版本は、宮澤賢治が大分県に住まう個人に直接送ったもので、本の表紙に相手の住所とかを書いてありました。当時はこれで届いたのでしょうね。今なら……どうなのかな。届くのかな。

 実際に送ってから82年の時を経て、再び花巻に戻ってきたこの本。その気が遠くなりそうな時間と距離を思うと、何となくファンタジックというか、ロマンティックというか、そんな気分になりました。


 ここに来ると、日々の色々なことを捨て去って、ひたすら郷土愛と幻想に浸ってしまうのですが、宮澤賢治自身は化学/数学に明るい人で、花巻農学校(今の花巻農業高校)の先生をしたり、肥料の開発およびセールスマンをしたりしていたそうで、

 『夢を見るのも、やはりきちんとした知識がないといけないのかな』

 元々数学が大苦手で、高2の時にはすでに教科書を手にしていなかった(数学のカリキュラムがない方に逃げた)私などは、ここに来るたび反省させられるのでした。


 そうそう、ここには『天体ドーム』というのがあって、円筒状の空間360度に星がきらめく、すごいプラネタリウムみたいなのがありまして。……どのあたりがスゴイのかというと、地球上では見えないところ(地平線の下)の星まで、見ることが出来るんですね。

 星座といえばせいぜいオリオン座くらいしかわからないのですが、それでもひとつひとつ何とか覚えて、探していくと、かなり不思議な気持ちになりました。なんか、宇宙のような、ちょっと違うような空間に放り出されたような気分ですね。


 そういうわけで、今回は私自身の知識も多少ついていたためか、なかなか得るものの多い旅行でした。

 なお、このあとちょっと気をよくして遊歩道を歩いていくと、色々と分かれ道に遭遇し、結局50分くらい山道を歩きまくってハアハアになってしまった……ということを付け加えておきます。おかげでセンチメンタルな感慨も何も吹っ飛んじゃいましたよ(苦笑)。

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