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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
 プライベートと言うか、業務上のめんどくさいことが山積みで、物語を読んで何とか気持ちのバランスを取っているところですが。

 昨日は宮澤賢治の『蛙のゴム靴』『シグナルとシグナレス』を読みました。……地元出身の有名作家で、そういうこともあって子どもの頃からその名前や代表作のタイトル、さらには記念館にも年に1度くらい足を運ぶようなファンでありながら、今までほとんど触れたことがなかったボケナスだったのです。

 
 『蛙のゴム靴』は、3匹の雄蛙(と、1匹の雌蛙)がゴム靴をめぐって小さないさかいを繰り広げる短編です。

 評論家の人、批評家の人であれば、一言一句を取り上げてその意味合いと言うか、何かを見出すのでしょうが、犬神にはそこまでわかりません。ただ素直に「随分と意地の悪いことをするものだ」と思ったり、「ああ、もうダメだもう終わってしまった」と思ったり、そうでもなかったり。

 とにかく、まあ、感情的にはとてもドキドキワクワクしたので、よかったです。


 『シグナルとシグナレス』は、東北本線の新式信号機『シグナル(男)』と、岩手軽便鉄道の旧式信号機『シグナレス(女)』の淡い恋愛物語です。

 これもまたwikipediaを読めばなんだかんだと書いてありますが、私はこれまた単純に深窓の令嬢(※)のような繊細なシグナレスに胸をときめかせ、すぐに返事をもらわないと勝手に絶望して「雷に打たれて死んでしまいたい、消えてしまいたい」と嘆く、妙にせっかちなシグナルに笑いました。

 もっとも、ふたりの恋はそう簡単に成就するものではありません。後見人を自称する古参の電信柱は身分の違うふたりが結ばれることに反対しています。果たしてこの恋はかなうのかどうなのか。すごく気持ちのいいファンタジー短編でした。


 本来アニメとか、そういったものをもっと見なければいけないのですが、残業で時間が取れないこともあって、なかなかそうはいかないのがつらいところ。ならばせめて、インターネット上で物語を読んで、少しでも感情のバランスを取るべきか。



 (※ そういう言葉があるのは、知らないわけではありませんでしたが、実際に使いこなしているのを『四畳半神話大系』で見て、つい使いたくなったので使いました)

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