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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
こんばんは。

 調べられることを調べない

 いぬがみです。


 「太陽と鉄」と「三島由紀夫おぼえがき」を交互に読んでいます。

 すでにお二方とも幽明境を異に(この言い回しも、澁澤氏の、三島氏を悼むエッセイで覚えました)されているので、なおかつどうせこのブログも誰も見ていないので、こんな冗談を言わせていただいても咎められることもないでしょう。

 すなわち三島氏がF104に同乗体験したことと、私がオートバイに乗って走り回ることは、ある意味では異次元の世界を垣間見たという意味で同じである、ということです。私はまさにこの時点で、三島氏と自分自身をぴたりと重ね合わせられるのです。ただ私の肉体はいまだ鉄による鍛錬(三島氏ふうに言えば『耕す』こと)が完了していないので、あくまでも精神薄弱者の虚妄に過ぎないのですが。あるいは悪い冗談。


 それにしても、先日のノベライズ版『ウルトラセブンX』は一時間ちょっとで一冊丸ごと読み終えてしまったのですが、さすが三島氏の言葉です。2時間以上かけて、ようやく「エピロオグ――F104」まで読み終えました。

 じつに濃厚です。

 濃厚すぎて、手元にあるスマートフォンで、今テレビに映っているCMの主演女優が誰なのかということを検索さえしません。この時代、些細なことでも検索して検索して検索すれば大体のことがわかります。

 あの人は誰だ? その人はこういう人です。誰でも、あっという間に知ることができます。

 でも、それを、あえてしない。その分のリソースを、より良質なものに傾ける。


 うまく説明できないんですが、同じ文章を読むにしても、デジタルな画面に映ったものより紙に印刷したものの方が頭に入るんですよね。だから基本的に、電子書籍というのは好きにはなれません。Web連載されている漫画も、気に入ったものは紙で買います。

 だから、こうやってデジタルに書いている文章も、きっと誰の心にも残らないでしょう。情報減衰。やがて消滅するうたかたの夢。

 ……な~んてね~!(「ザ・クイズショウ」の片桐仁さん風オチ)

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