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大好きなアートと文芸関係、それに仙台を中心に私が見た日常のことを書いています。時々頑張って大体のんびり。もさらくさらの18年……。
今日は珍しく日曜日休みだったので、十和田市街で開催された「B-1グランプリ」に行ってきました。

 B-1グランプリ。いわずと知れた「B級グルメ」の日本一を決めるべく開催されるビッグイベントです。これでグランプリを獲得することは知名度急上昇、ひいては『村おこし』の強力なカンフル剤になることは間違いないでしょう。

 そんなB-1グランプリ。前回の大会では『十和田バラ焼き』がグランプリを獲得したためか、人口6万人のこの街に日本中からご当地グルメが集結することになりました。すごいことです。

 最近はどちらかというと、こういうイベントに参加する方ではなくセッティングをする方に回ることが多いので純粋に『お客さん』として参加するのは久々な感じがしました。

 時折雨がぱらついたり、私自身の体調が優れなかったりというネガティヴな要素はあったものの、それでも頑張って6品目・2000円相当のB級グルメを味わいました。

 そのまま記憶の中にとどめていてもいいのですが、せっかく全国規模のお祭りに参加したのだから、一応、記憶が薄れる前に思いをまとめておこうと考えたので、ブログに記事をまとめてみたいと思います。


 1:かほく冷たい肉そば(山形県西村山郡河北町)

 これはちょっとしたご縁があったので(詳細はコンプライアンスがあるので書きませんが)真っ先に行ってきました。思いのほかコシのあるそばに、鶏がらベースで味付けをしたスープ、そして親鶏(成長して肉が硬くなった鶏のこと。若鶏ではない)をローストしたものを乗せた代物です。私にとっては「こんな食べ物があるんだ!」と衝撃を覚えたのですが、河北町の人にとってはごくスタンダードな食べ物なのでしょう。これこそB-1グランプリの醍醐味ですよね。

 2:ゼリーフライ(埼玉県行田市)

 実は明石焼きを食べに行ったら混雑しすぎて制限がかかっていたので、「それなら」とばかりに名前だけで決めた一品でした。これはジャガイモと『おから』をベースにした身を素揚げし、ソースで味付けをした、いかにもB級グルメなもので、名前のイメージに反して非常にホクホクした食べ物です。なおこのゼリーフライ、ルーツは日露戦争の頃に中国大陸から伝わったもので、最初は『銭フライ』と呼ばれていたのだそうです。それが徐々に変化して『ゼリーフライ』になったとかならないとか・・・。

 3:油麩丼(宮城県登米市)

 2.のゼリーフライの横に並んでいた店舗。どうしてここを選んだのかといえば地元の中学生諸君が一生懸命PR活動をしていたことと、明治時代の女学生っぽい格好をした女の子がいたことから(これは宮城の明治村と呼ばれるくらいレトロモダンな建物が多数ある街だから)。ハイすみません、料理のことも土地柄のことも全然知りませんでしたが、そのPR活動に心打たれて食べました。とはいっても、甘いタレがしみこんだ登米特産の『油麩』とご飯の組み合わせはなかなか美味でした。ガツンと来るようなうまさというよりも、日本的な、ホッとする味ですね。

 4.佐賀シシリアンライス(佐賀県佐賀市)

 佐賀といえば戊辰戦争の折に敵味方に別れて戦った間柄ですが、『シシリアンライス』という洋食感爆発な名前に惹かれてオーダー。これはご飯の上にサラダを乗せ(マヨネーズ付)、さらにその上に肉を載せたものです。はっきり言って洋食屋のまかない飯みたいな感じですが、Wikipediaによると本当にまかない飯が起源? らしいですね。少なくともシチリア島の人は多分知りません(そもそも向こうの人はご飯を炊いて食べる風習もない)。実際のところ今日のメインディッシュですね。最高においしかったです。

 5.大曲納豆汁(秋田県大曲市)

 私の故郷である岩手のお隣・秋田県は大曲市の名物。すでに2度ほど雨に降られ、『何かあったかいものが食べたい』と思いオーダー。岩手で汁物といえば『あまちゃん』で一躍有名になった『まめぶ汁』なんですが、どうせなら普段あまり食べられないものをね。ということだったんですが、これがまた・・・いや私は納豆好きなのでいいんですが、味はもちろんにおいがね。フワーッと立ち上る湯気を吸い込むと納豆の香りが鼻から口にかけて広がるので、納豆嫌いの人は大変なことになるかもしれません。

 6.とくしま豆天玉焼き(徳島県徳島市)

 この時点でチケットが残り3枚だったので「ちょっと甘そうなものを頼んでみよう」と思いパンフレットをパラパラとめくっていたところ、何やら金時豆を混ぜたお好み焼きがあるらしい! という情報をキャッチしたのでオーダー。甘いものとそうでもないものが共存する食べ物というとやはり久慈名物まめぶ汁なんですがこちらは遠く遠く遠く離れた徳島県徳島市。これから先の人生で四国に行くことなんてあるかどうかわからないので、B-1グランプリ最後の食事として選びました。・・・実際に食べてみると意外と甘さは強くなく、私がイメージする「お好み焼き」として十分においしくいただきました。


 そんなわけで大分おなかがくちくなった私。渋滞に巻き込まれないよう早めにシャトルバスに乗って愛車の駐車場に行こうと思ったら、終了2時間前にもかかわらず100人からの待ち客がいて、結局1時間くらいかかってしまいました。

 その後、愛車に乗って雑用を済ませるため再び十和田市街へ来た私。すでに大会の全行程は終了し、会場はもう後片付け完了度50パーセントという雰囲気でした。

 あれほど盛り上がったお祭りも、こうしてすべてが記憶の中だけの出来事になるのだな・・・と寂しさが募る思いでした。

 でも、「町おこし」はこれで終わりじゃないですから。十和田の町おこしもそうだし、今回参加した日本中の市町村もそう。あくまでもこれはきっかけに過ぎません。今回の大会への参加をきっかけに、もっと色々な街のこと、街のおいしいものを知っていきたいと思います。


 ※ ちなみに今回の優勝チームは千葉県勝浦市の「勝浦タンタンメン」だったそうです。それを知ったのは日本版ウォールストリートジャーナルの電子版でした。ということはウォール街の世界最高ビジネスマンの間にもTowadaとかKatsuuraとかTantanmenという単語が広まったということでしょうか。

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